Project/Area Number |
21K10779
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58060:Clinical nursing-related
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
富田 真佐子 昭和大学, 保健医療学部, 教授 (10433608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田邊 万葉 昭和大学, 医学部, 助教 (30816971)
石田 幸子 昭和大学, 医学部, 助教 (20895958)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | オンライン看護 / セルフケア支援 / 炎症性腸疾患 / オンライン診療 / テレナーシング / 遠隔看護 / ICT支援システム / セルフケア |
Outline of Research at the Start |
難治性の腸疾患である炎症性腸疾患は、消化器症状や全身症状が長期に続き再発を繰り返しやすい。働き世代に多く、生涯にわたって治療を要するが、食事療法や栄養療法を基本としたセルフケアにより十分に寛解維持が期待できる。 本研究では、既に開発した支援アプリを活用し、オンライン診療とオンライン看護を組み合わせた新時代のセルフケア支援方法を確立する。これまで研究を行ってきた研究協力者である看護師、医師、薬剤師、支援患者とチームを構成し、モデル事業としてオンラインにて実際にセルフケア支援を実践する。実践後は実践状況を評価し、報告書をまとめ、新しい方法として提示する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、炎症性腸疾患患者に対するオンラインによるセルフケア支援方法の確立を目指している。当該年度にはホームページを開設し、オンライン看護相談の窓口とした。公開サイトと研究対象者限定サイトを制作した。倫理審査を受け、協力が得られた専門医との打合せと対象者の選定を行った。 今年度は、通常診療を受けている患者を中心に行った。実践方法は、診療に合わせて1人に付き3回のオンライン看護相談を実施した。1回目と3回目は事前に慢性疾患患者のセルフケアを支援するための実践的指標であるSCAQを用いて、対象者がセルフケア状況を入力した。その結果をオンライン看護相談時に共有画面にて示しながら、セルフケアについて確認し、対象者が望む生活を維持向上するための方策を共に考え、個別の状況に合わせた助言や疾患についての質問に応じた。診察の前に医師に質問したいことを整理し、オンライン相談後は、報告書を作成して渡した。報告書の内容は、症状や体調、SCAQ結果と相談内容および看護師からの助言とした。対象患者はこの報告書を自分で印刷して受診時に役立ててもらっている。平均約2か月ごとの受診に合わせて3回の看護相談を行った。 まだ対象者は少なく、結果をまとめることができていないが、時間をとって個別の相談ができる利点と、オンラインのため初回からの関係作りの難しさが課題としてあげられた。また「腸の話し」や「食事の工夫」などスライド等を用いて、生活面で役立つ情報の提供について参考になったとの意見も聞いている。 さらに、医師や薬剤師ともWeb上で情報共有するためのシステムを開発に着手したが、未だ試作段階で試用はこれからである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1.オンラインシステムの構築:対象者のリクルートに向けてホームページの開設と、あらたなオンライン上のポートフォリオの開発において業者とのやり取りなどに予想以上に時間を要した。既に制作していた毎日のセルフケアについて入力するセルフケア支援アプリから、受診前後にオンラインで看護相談を行いながらセルフケアについて対象者と看護師も入力でき、医師、薬剤師等とも情報共有できるシステムづくりに着手した。複雑なシステムになるため、業者が行うシステム作業にはかなりの時間がかかり、まだ試作の段階である。 2.研究協力者として医師との交渉においても、遅れが生じた 3.本研究は約2か月ごとの受診に合わせて3回のオンライン看護相談を行ってるため、データ収集に6か月を要する。そのため終了後の評価までに時間がかかってる。 4.倫理的配慮:対象患者とはオンライン上のみでの関わりとなるため、同意の取得方法やセキュリティー問題など倫理面での方策を決めることにも時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、オンライン診療と看護を組み合わせた炎症性腸疾患患者に対するセルフケア支援の新しい取り組みを行っている。昨年度は通常診療を受けている患者を対象からスタートし、オンライン診療を受けている対象者は未だ少ない。今後は、オンライン診療を受けている対象者を増やし、医師や薬剤師との情報共有システムの機能を充実させていく方針である。また主治医の医療機関から離れた場所に住む遠距離の患者などにも対象を広げ、遠隔看護の可能性を探る方策を予定している。
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