知的障害者の妊娠出産育児支援のためのわかりやすい母子健康手帳と活用ツールの開発

Research Project

Project/Area Number	21K10838
Research Category	Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
Allocation Type	Multi-year Fund
Section	一般
Review Section	Basic Section 58070:Lifelong developmental nursing-related
Research Institution	Biwako-Gakuin University (2022) Niigata University of Rehabilitation (2021)
Principal Investigator	藤澤和子びわこ学院大学, 教育福祉学部, 教授 (30739420)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	杉浦絹子名古屋女子大学, 健康科学部, 教授 (50378296)
Project Period (FY)	2021-04-01 – 2025-03-31
Project Status	Granted (Fiscal Year 2022)
Budget Amount *help	¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000) Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000) Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000) Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000) Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Keywords	知的障害者 / 母子健康手帳 / 妊娠出産育児支援 / わかりやすい情報提供 / わかりやすさ
Outline of Research at the Start	近年の少子化や虐待や子どもの事故増加等によって，妊産婦を支援する社会的ニーズは高い。本研究は，妊娠出産育児に高いリスクをもつ知的障害のある妊産婦が主体的に健やかに子どもを産み育てることを支援するために，日本の母子保健の要として普及している母子健康手帳の情報を，障害特性を配慮してわかりやすく提供することを目的とする。実現のために，知的障害者の母子健康手帳の理解度と利用実態を調査し，結果を検証のうえで，わかりやすい母子健康手帳と，保健医療福祉専門職者が彼らの支援に利用するための活用ツールを開発する。
Outline of Annual Research Achievements	令和４年度は、３年度に知的障害のある母親を対象に実施した母子健康手帳の利用実態調査結果をまとめて考察し、学会で発表した。省令様式は医療従事者が記録する健康診査や予防接種等の記録部分を中心に調査対象の全員に利用されていたが、説明を聞いても記録内容を理解するのは難しかったという意見があった。また、任意様式は全く使用されていなかった。当事者が利用するためには、障害特性を配慮したわかりやすい表現であること、説明を受けたり相談できる人のサポートが必要であること等が明らかになった。知的障害者を対象に実施した省令様式の理解の難しい語彙抽出調査であげられた語彙は、グラフを除いた頁で約260語（新出のみ）あった。専門用語に加えて一般用語にも難しい語彙が含まれていたので、医学・保健専門用語と一般用語に分類して、わかりやすいことばにリライトした語彙一覧を作成した。それを反映させて省令様式をわかりやすい表現にするための制作プランを具体的に作ることができた。昨年度に続き、市町村の母子保健担当保健師に知的障害のある母親を支援する時の利用実態と修正を望む点についてインタビュー調査を実施した。省令様式は健康診査や予防接種の説明に使用されていたが、わかりやすく説明するのは難しいという意見があった。任意様式は、もとの内容をベースに自治体が制作した冊子を使用している事例があった。
Current Status of Research Progress	Current Status of Research Progress 3: Progress in research has been slightly delayed. Reason わかりやすくリライトする必要のある語彙が多く、特に医学・保健の専門用語のリライトに時間を要した。
Strategy for Future Research Activity	省令様式のわかりやすい版を完成させ、わかりやすさの評価を知的障害のある人に取る予定である。併せて任意様式の制作プランを検討してまとめ、着手する。理解の難しい語彙一覧、市町村の母子保健担当保健師へのインタビュー調査を学会で発表する。