Project/Area Number |
21K10883
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58070:Lifelong developmental nursing-related
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
福島 裕子 岩手県立大学, 看護学部, 教授 (40228896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 沙織 岩手県立大学, 看護学部, 助教 (40838299)
木地谷 祐子 岩手県立大学, 看護学部, 講師 (60468113)
山内 侑里 岩手県立大学, 看護学部, 助手 (30910864)
佐々木 亮平 岩手医科大学, 教養教育センター, 助教 (70587914)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 児童養護施設 / 性の健康教育 / リプロダクティブヘルス / リプロダクティブ・ヘルス / 思春期 / 性の健康指導 / 性的虐待 / 思春期女子 |
Outline of Research at the Start |
児童養護施設で生活する思春期女子は、同年代に比べて性行動の開始が早く、性に関する自己管理・自己決定ができるためのリプロダクティブ・ヘルスケアが一般家庭の女子以上に必要である。しかし、児童養護施設では専門知識やスキルの困難さがありリプロダクティブ・ヘルスケアの取り組みは十分ではない。研究代表者は児童養護施設の思春期女子の特性に配慮したリプロダクティブ・ヘルスケアモデルを開発し「自分の身体や性を大切にしていきたいと思う」ことに有用であることを明らかした。本研究ではケアモデルを活用するためのスタッフ研修や協働、支援体制を構築・検証し、児童養護施設のリプロダクティブ・ヘルスケア充実と定着を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究Ⅱ:施設スタッフの研修モデル構築および研修の実施 A県B児童養護施設と「健康学習プロジェクト」を立ち上げ、施設職員を対象に研修会を3回実施した。第1回の研修会は、性の健康支援で困っていることをフリートークでする場とした。その結果、児童養護施設の子どもたちの性的言動に対して、スタッフ側に抵抗や戸惑いが強いことが明らかになった。特に、幼児や小学生の男児の性器いじりへの困惑が強かった。確認をすると、陰茎の清潔保持(入浴時に皮をむいて洗う方法)が適切にされていない現状もあった。 1回目の研修を受け、2回目と3回目は「「ようこそ新しい世界へ~こころもからだもむいて、一歩前へセミナー!」をテーマに、プライベートゾーンの清潔保持の方法の正しい伝え方、子どもたちの性に関する言動の背景、依存先や居場所が大切さについて講話を行った。その後、性器のかゆみを訴える男児や月経痛のある女児の架空の相談事例を用いたグループワークを実施した。 研修前後にアンケート調査を実施した。研修会を受講したスタッフは「性について他の職員とオープンに話をすることが新鮮」「他の職員も同じように感じていることや、正解が全てではないことを知り安心た」等、施設職員で性の話題を共有できたことを肯定的に受け止めていた。そして「恥ずかしい気持ちなどもあるが、職員として子ども達に伝えなければいけない事なのでこの研修を無駄にせず子どもに伝えていきたい」等、今後の性の健康支援に前向きに変化した職員が多くいた。 管理者からも、スタッフが男児の性器の清潔保持を自然に支援できるようになった、性の話題をスタッフ同士で自然に話せるようになった、という行動面の変容も聞かれた。助産師と保健師が児童養護施設スタッフと協働し、参加型の研修会を行うことは、職員の性指導の抵抗感を変化させ、子どもに対する向き合い方にも一定の効果を持つことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1施設をフィールドとして協働プロジェクトを立ち上げ施設職員を対象に3回の研修会を実施できたことで、子どもたちの性の健康支援をまじかで実践するべき施設職員の、性に関する価値観の変容や、性の健康支援に向けた抵抗感を軽減させることにつながっており、本研究の目的遂行に向けて順調に進んでいると評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
B児童養護施設と協働したプロジェクトを今後も継続していく。令和5年度は、施設の女子職員と施設で暮らす女子児童・生徒を対象とした「女の子教室」、男子職員と男子児童・生徒を対象にした「男の教室」を、プロジェクトで企画し、参加型の性の健康教室を実施し、その効果を評価する予定である。 職員対象の研修会のアンケートも詳細に分析を進め、効果を明らかにする。 A県の「児童養護施設協議会」の養護研究部とも連携し、県内の児童養護施設職員を対象にした「性の健康教育」についての研修会を実施する。
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