Project/Area Number |
21K11078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長田 恭子 金沢大学, 保健学系, 助教 (60345634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 浩二 金沢大学, 保健学系, 教授 (40507373)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 聞き書き / 全人的ケア / 高齢者 / 質的研究 / 尊厳 / ディグニティ |
Outline of Research at the Start |
「聞き書き」とは、人の話を聞いて、それを語り手の話し言葉のままに記録し冊子にすることである。本研究では、病院の看護ケアの一環として、入院患者に対して研究者が「聞き書き」を実施する。それにより、①患者のQOLや精神状態の変化を明らかにすること、②「聞き書き」の結果を病棟看護師と共有し、看護師の患者に対する見方や理解、看護の変化を明らかにすること、③「聞き書き」で得られた語りの内容から、病をもった高齢者が人生の意味を見出すプロセスを明らかにすることを目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、データ収集に協力してくださった参加者のうち、希望者に聞き書き本を作成し、お渡しした。 また、コミュニティで生活する高齢者がどのようなスピリチュアリティをもつのか、ディグニティセラピーをベースとしたインタビューを通して明らかにすることを目的として、これまでに得られた11名のデータを質的記述的に分析した。 参加者へのインタビュー内容から高齢者のスピリチュアリティの構成要素に関する重要な記述を抽出し、その意味を特定したことにより、最終的に4つのテーマと9つのサブテーマが導き出された。テーマ1【不条理】は、サブテーマ〈大きな無力感〉〈繰り返す挫折〉から構成された。テーマ2【沈黙】は、サブテーマ〈言えない〉〈言ってはいけない〉〈言ってもどうにもならない〉から構成された。テーマ3【挑戦とつながり】は、サブテーマ〈心の拠り所〉〈挑戦し続ける〉から構成された。テーマ4【自分自身の発見】は、サブテーマ〈あるがままの命の受け入れ〉〈時間の有限性の中での使命〉から構成された。参加者は不条理なできごとの中でもがき、沈黙の時期を経て、他者や自分が信じるものとのつながりを作り、挑戦を続けてきたことで尊厳をもち続けることができ、新たな自己の発見に至ったと考えられた。 今後は、異なる社会背景や文化、特定の健康障害をもつ人を対象としてさらにデータ収集を行い、高齢者のスピリチュアリティを尊重したケアのあり方を検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
参加者に聞き書き本を作成してお渡しできたこと、データを分析して論文投稿できたことから、計画的に進め、一定の成果を残すことができたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られたデータをまとめて論文化したので、今後は異なる社会背景や健康障害をもつ人を対象としてさらにデータ収集を行い、高齢者のスピリチュアリティを尊重したケアのあり方を検討していく。
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