Project/Area Number |
21K11184
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
北島 研 福岡大学, 医学部, 准教授 (70469378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 伸一郎 福岡大学, 医学部, 教授 (20343709)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 高比重リポ蛋白(HDL)機能 / 抗酸化作用 / 抗炎症作用 / コレステロール引き抜き能 / 動脈硬化のバイオマーカー / HDLの質改善 / 心血管病の予後改善 / 心臓リハビリテーション / HDL機能 / 動脈硬化 / 心血管疾患予後因子 / 高比重リポ蛋白(HDL)機能 |
Outline of Research at the Start |
本研究では動脈硬化を引き起こす機序に着目し、HDL機能をターゲットとした。HDL機能が心血管疾患の予後予測因子となることを、高齢者に対象を絞りながらも多くの観察症例経験数から心臓リハビリテーションによってもたらされる多面的効果と心血管疾患の予後改善効果とともに示したい。そのため臨床、基礎医学の両面から証明を行い、さらなる長期にわたって継続可能となる高齢者心臓リハビリのエビデンスを構築したい。
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Outline of Annual Research Achievements |
進行していく高齢化社会において、高齢心血管疾患患者を対象とする心臓リハビリを長期に行うことにより、高比重リポ蛋白質(HDL)機能が向上し、心血管・腎保護効果が期待される。本研究の目的は、心臓リハビリテーション(心臓リハビリ)による心血管疾患患者のHDL機能変化を測定し、臨床、基礎の両面から動脈硬化治療の機序を解明し、心血管病の予後を推測可能とすることにある。運動療法前後でHDL機能を測定し、HDLの質・機能を改善させることを観察できれば、運動療法による動脈硬化性病変の治療機序が解明される一つの可能性になる。研究初年度の2021年度の臨床研究では心不全患者において、心肺運動負荷検査(CPX)において運動前と運動直後を比較し、HDL機能の急性変化を検討しており、血清の抗酸化マーカーやコレステロール引き抜き能の変化を計測している。基礎研究では、動脈硬化モデルマウスであるアポリポ蛋白E欠損マウスを用いた運動療法の実験を行っており、中高年齢層に相当する52週齢のマウスに高脂肪食を摂取させた上で、運動群と非運動群に分けた。血液中のサイトカインIL-6を測定したところ、運動群で低下し、非運動群では増加していた。2022年度と2023年度は動脈硬化について観察を行い、運動群と非運動群の比較を行った。今後は高齢者において比較的長期の心臓リハビリがもたらす心・腎機能の向上、脂質代謝の変化、特にHDLの質・機能の向上により、心血管疾患の予後が改善されると同時に予後予測因子となることを臨床研究及び基礎研究から証明していく計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
マウスの動脈硬化性変化を確認するため、肉眼での大動脈病変を観察したが、さらに大動脈切片を観察することにより、動脈硬化の変化を定量的に行うことができる。切片作成には細かい技術が求められ、作成に時間がかかり、遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
基礎実験においては、これまでの研究において保管しているマウスの血漿検体を用いて、HDL機能の一つであるコレステロール引き抜き能の確認を予定している。保存している臓器のうち、大動脈の切片標本による動脈硬化性変化や肝臓脂肪量、骨格筋繊維などが変化するかを確認する予定である。臨床研究では、引き続き心血管疾患患者における心臓リハビリによる予後を解明するため、さらに期間を追い、臨床検査値のほか、コレステロール引き抜き能や抗酸化ストレス能、ミオカインなどのサイトカインを指標にして評価を継続していく。
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