スポーツによる肘関節内側障害のリアルタイム靭帯機能評価法の開発
Project/Area Number |
21K11359
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry (2022) University of Tsukuba (2021) |
Principal Investigator |
原 友紀 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院 総合外科部, 医長 (30431688)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 内側側副靭帯 / 野球肘 / 内側側副靭帯損傷 |
Outline of Research at the Start |
スポーツによる肘関節内側障害は構成体の複雑さと過去の繰り返し損傷と再生像の混在により、その画像所見はリアルタイムの靭帯機能を反映していない。肘関節内側障害の病態解明と機能診断法の確立を目指し、高分解能MRI、エコー下外反ストレステスト、エラストグラフィー、光学式モーションキャプチャーを組み合わせた検診を前向き縦断的に実施し、関節構成体の解剖学的差異と機能的差異を検出する。比較的均一な母集団を用いて、測定値を統計学的に処理し、症状・症候に直結する測定項目を明らかにする。また研究成果から損傷部位とその病態を分類し、病態に合わせた治療計画やトレーニングメニューの構築に活かすことを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究で計画している研究1から5のうち,以下の研究を実施した. 【研究1:大学野球選手を対象としたスポーツによる肘関節内側障害の分類】概要:比較的均一な母集団と考えられる大学野球選手を対象に、野球歴・既往歴・現症(疼痛や傷害の有無)・全身の運動器メディカルチェック項目(関節可動域、弛緩性、筋力、圧痛、各種ストレステスト)、肘関節エコー検査、肘関節高分解能MRIを実施し、データを解析する。肘関節エコーでは、自然肢位・3kgの外反ストレスの負荷したときの関節裂隙の開大距離、靭帯長、靭帯厚の測定を臥位および座位で実施した。選手を症状別に群分けし、症状と関連する項目を抽出した。 【研究2:モーションキャプチャーによる肘関節角度変化を用いた肘関節不安定性の推定とMRI・エコー所見の対比】概要:研究1の被検者のうち、既往歴・自覚症状・画像所見の異常のあるUCL損傷群6といずれも存在しない非損傷群6名を抽出し、光学式モーションキャプチャーシステムを使用して投球側上肢の動きを解析し、両群で標識の変位角度の差異を検討することで肘関節不安定性の指標となるかを検討した。 【研究3:肘関節内側の経年的変化と障害発生時の所見に関する縦断的研究】概要:大学野球選手のメディカルチェックとして入学時より定期的・継続的に研究1のデータを取得する。4月、9月、1月の年3回データを蓄積し、各選手のデータの変化を縦断的に検討した。障害発生時には即時に臨時メディカルチェックを実施し、データを取得した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID19感染症蔓延のため,小学生および中学生の野球肘検診を実施することができなかった.そのため【研究4:肘関節内側障害の年代別の病態比較検討】における小学生・中学生データを取得することができなかったので,研究4が実施できていない.そのかわりに,研究1を発展させ,肘関節内側のエコ-所見を深層学習によりAIで自動診断できるシステムの開発に着手した.しかしこの深層学習にも小学生・中学生のデータは必要であり,研究全体の進捗としてはやや遅れていると判断した.また【研究5:競技による肘関節内側障害の差異に関する検討】についても野球部以外の競技団体の協力が得られず(COVID19感染のため),データが取得できていない.
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Strategy for Future Research Activity |
【研究1:大学野球選手を対象としたスポーツによる肘関節内側障害の分類】,【研究2:モーションキャプチャーによる肘関節角度変化を用いた肘関節不安定性の推定とMRI・エコー所見の対比】,【研究3:肘関節内側の経年的変化と障害発生時の所見に関する縦断的研究】は計画どおり実施できており,最終年度となる今年度はデータをまとめて公表することに注力する.【研究4:肘関節内側障害の年代別の病態比較検討】【研究5:競技による肘関節内側障害の差異に関する検討】については対象となる団体での検診の実施を目指し,データ取得に努める.また肘関節内側のエコ-所見を深層学習によりAIで自動診断できるシステムの開発について工学系研究者と手法の開発を行っていく.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)