月経周期に伴う筋損傷後の炎症の変化と効率的な回復法の検討
Project/Area Number |
21K11403
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
|
Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
舟喜 晶子 帝京科学大学, 医療科学部, 助教 (20759659)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須永 美歌子 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 教授 (70534064)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
|
Keywords | 伸張性運動 / 運動誘発性筋損傷 / 好中球 / エストロゲン / プロゲステロン / アイシング / 月経周期 / 炎症 / 筋損傷 |
Outline of Research at the Start |
筋が引き伸ばされながら力を発揮する伸張性運動は,筋力や筋量を急速に増加させる効果がある一方,筋原線維の微細損傷を誘発しやすいという側面ももつ. 女性ホルモンの1つであるエストロゲンは,筋損傷後の炎症を抑制することが報告されていることから,その濃度が月経周期に伴い変動する女性では,フェーズ(月経中・月経前)に応じて運動やケアを選択することで筋損傷による炎症を抑制できる可能性がある. 本研究では,正常月経周期をもつ女性を対象として月経周期が筋損傷後の炎症反応や回復に与える影響および物理療法の効果について検討し,女性のスポーツ活動と快適な日常生活の両立を支えるための効率的な方策の確立をめざす.
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は正常月経周期を有する女性を対象に1)月経周期が運動誘発性筋損傷後の炎症反応に与える影響、2)1)に対する物理療法の効果について検討し、女性の筋損傷後の回復を促進する方策を検討することを目的としている。 前年度までに月経周期のうち卵巣ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)濃度が低い卵胞期前期では両ホルモン濃度が高い黄体期中期と比較し伸張性運動後の好中球数の変化率が高い傾向にあることが明らかになった。また黄体期中期では血清プロゲステロン濃度と運動前から運動4時間後の好中球数の変化率との間に有意な負の相関関係が認められ、伸張性運動後の炎症反応には卵巣ホルモン濃度が関係することが明らかになった。 ホルモン濃度に注目してさらに解析を進めたところ、卵胞期前期では血清エストロゲン濃度と筋損傷間接マーカー(最大随意等尺性筋力、関節可動域、筋痛)および炎症マーカー(リンパ球数、単球数、インターロイキン6)、黄体期中期では血清エストロゲンまたはプロゲステロン濃度と筋損傷間接マーカー(血清クレアチンキナーゼ活性、最大随意等尺性筋力、関節可動域、上腕周径)および炎症マーカー(好中球数、リンパ球数)との間に相関関係が認められ、卵巣ホルモン濃度は女性において伸張性運動後の筋損傷や炎症反応に影響を与える可能性が示唆された。 これらの結果を基に、卵巣ホルモン濃度が低いフェーズにおいて運動誘発性筋損傷後の炎症の抑制にアイシングが有効であるか否かについて検討していく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では2022年度に回復法の実験を行う予定であったが、これまでの研究成果に関する論文執筆等に時間を要したため進捗が遅れた。
|
Strategy for Future Research Activity |
筋損傷後の炎症を抑制する手法の1つとしてアイシングが挙げられ、Phase-change material; PCMを用いたアイシングの有効性が報告されている(Kwiecien SY, McHugh MP. 2021)。PCMを用いることは3時間程度同じ温度を保てることや排水の必要がない等のメリットがある。2023年度は正常月経周期を有する女性を対象にPCMを用いたアイシングが運動誘発性筋損傷後の炎症反応に与える影響について明らかにすることを目指し研究を遂行する。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)