Project/Area Number |
21K11465
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
藤谷 かおる 金沢大学, 人間科学系, 教授 (60257079)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2025: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2024: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | スポーツイベント / 文化イベント / イベント評価 / イベント / サービス品質評価 |
Outline of Research at the Start |
本来、イベントには、人と人を繋ぎ、新たな意識を芽生えさせる効果があり、時として、組織の変革や社会変革までをも促すエネルギーを持つ。しかし、コロナ禍において、イベントは様々な制限を受けながらも関係団体の努力によって開催しているのが現状である。 本研究では、(1)地域、さらには全国規模のスポーツ・文化イベントの実態はどうなっているのか、(2)スポーツ・文化イベントの形態(参加型、出場型、観戦・鑑賞型)によって、サービス品質評価が異なるのかを分析する。なかでも、場に応じた適切な感染予防・安全サービス策について提案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
国内で新型コロナウイルスの感染が初めて確認されてから3年が経過している。2022年度は全国782名を対象に「国内文化・スポーツイベントに関するアンケート」をWeb(株式会社マクロミル)で実施した(2023/03/15~20)。ここでは、国内文化・スポーツイベント参加実態及びサービス評価の概要を示す。 イベント参加状況は、文化イベントが536名(68.5%)、スポーツイベントが487名(62.3%)、地域イベントが389名(49.7%)であった。アクティブ系のイベント参加率が低い傾向を示したが、2021年度に比べると「大幅、あるいは少し増えた」が、約3割となっている。イベントへの関わり方で最も多いのが「観る」であり、約7~9割を占めた。スポーツイベントの特徴は約3割弱が選手・出場・参加者となっている点である。 イベントに対する興味・関心が高いのは、文化イベントで564名(72.2%)、スポーツイベントは489名(62.5%)であった。この主な魅力は「ワクワク感」であったが、特に文化イベントでは「感動、非日常感」、スポーツイベントでは「熱狂感、一体感」と違いが示された。さらに、イベントの効果として、「興味・関心、活動参加の促進」「経済活性化」「イメージ・認知度の向上」が期待され、いずれもスポーツイベントの方が文化イベントよりも期待される傾向を示した。 イベントのサービス評価は、おおよそ「基本的なサービス(アクセス・駐車場、料金、安全管理、内容・技術、雰囲気、座席、ゲスト)」「期待・膨張的なサービス(食、情報、イベント、会場、物販、ハイブリット配信)」の2因子構造を示した。これまでスポーツイベントでは「安全管理対策」を「基本的なサービス」として扱ってきたが、文化・スポーツイベントととともに「基本的なサービス」として位置づけられ、重要なサービスとなっていることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、イベントが条件付きではあるが徐々に開催され、「文化・スポーツイベントに関する全国調査」として782名(北海道50名、東北44名、関東290名、中部122名、近畿148名、中国32名、四国12名、九州84名)を対象にアンケートを実施することができた。 研究課題(1)の「関与別イベント」実態では、文化イベントの「観る関わり方」が約9割を占める一方、スポーツイベントの興行イベントでは「観る関わり方」が9割であるものの、「市町村や諸団体が主催する」スポーツイベントで約3割弱が「選手・出場・参加者など」での参加実態が示された。イベント形態や規模によって、その関わり方が異なる実態を把握することができた。 さらに、今後の「関与別イベント」の楽しみ方として、文化イベントでは、「観る関わり方」が約7~8割と高いにも関わらず、地域(市町村)や諸団体レベルでの「出展・出演・参加者」やその運営への関わり方は、約1割ほどである。また、スポーツイベントも同様で、「観る関わり方」が約6~7割であるのに対し、地域(市町村)や諸団体レベルでの「選手・出場・参加者」やその運営への関わり方は、1~2割となっている。「観る関わり方」から「出る関わり方(選手・出場・参加者)」「作る関わり方(企画・運営・実施・ボランティアなど)」へ、イベントとの様々な関わり方を模索する必要がある。特に、イベントに対する今後の関わり方の中で、人々が「出る関わり方」「作る関わり方」に抵抗を示す傾向があり、その影響要因は何かをフィールドワークで明らかにする必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度には、「文化・スポーツイベントに関する全国調査」の分析を進め、研究課題(2)の「文化・スポーツイベントの関与別【出演・出場・参加型、運営型、鑑賞・観戦型】にサービスの構造や影響要因」を分析する。加えて、石川県内文化イベントを事例に、運営実態及び組織体制の課題について明らかにする。特に、文化イベントでの「優れた感染防止対策を行っていたイベントの取り組み」や「運営に関わる組織づくり」に注目して検討する。 2024年度は、スポーツイベントの運営実態及び組織体制の課題について、国内で聞き取り調査を行う。特に、スポーツイベントでの「優れた感染防止対策を行っていたイベントの取り組み」や「運営に関わる組織づくり」に注目して検討する。 2025年度(最終年度)には、学会誌、研究室HPで研究成果を示し、イベント経験者が求める「スポーツ・文化領域別(規模・コンテンツなど)イベント」のサービス評価構造と具体的な運用方法について示す。
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