Project/Area Number |
21K11556
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59030:Physical education, and physical and health education-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University (2022-2023) Osaka City University (2021) |
Principal Investigator |
瀬戸川 将 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 特任講師 (30760508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 寛人 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00580599)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 大脳基底核 / 線条体 / 学習 / スキル / スポーツ科学 / 手続き記憶 / 大脳皮質 / 運動スキル |
Outline of Research at the Start |
運動スキルの獲得能力には個人差があり、同等の練習内容・時間を費やしたとしても学習速度には差が生じ、場合によっては獲得自体が困難な場合もある。このようなスキル獲得の個人差や学習困難性の根本的な要因を明らかにするためには、学習を駆動する脳神経メカニズムを理解することが重要となる。これまで、大脳基底核および大脳皮質がそれぞれ運動スキル獲得に重要であることが報告されてきたが、学習中に2領域がどのように関与するか、その詳細なメカニズムは不明な点が多い。本研究では、神経薬理学、電気生理学、光遺伝学など多様な技術を駆使して、学習中における大脳基底核と大脳皮質の役割を明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
スキル学習に関連する脳神経回路は、学習中に特定の回路から別の回路に遷移することが報告されている。この脳広域で生じる神経回路変化のメカニズムを明らかにするためには、学習に依存した神経活動の変化を広範囲にわたって計測する技術が必要となる。しかし、小動物の脳広域から神経活動を計測する既存の技術は、時空間解像度が低いために、より高い解像度で計測できる新しい技術が求められてきた。そこで本研究では、マウスの脳広域に適用可能な新しい皮質脳波計の開発に取り組んできた。昨年度は、記録電極を拡張した薄膜型皮質脳波記録デバイスの機能評価によって、大脳皮質の登頂部から体性感覚刺激により誘発された電位変化を計測可能なことを実証した。本年度は、デバイスを大脳皮質の頭頂部から側頭部に設置して、覚醒下の動物から体性感覚刺激と匂い刺激により誘導された電位変化を記録する実験を行った。その結果、体性感覚刺激に関連する応答は脳頭頂部に位置する電極から記録され、匂い刺激に関連する応答は脳側方の下部に位置する電極により記録された。更に、皮質脳波記録デバイスの設置位置を小動物CTおよび組織化学的手法により調べた。その結果、神経活動変化を記録した電極の位置と、体性感覚情報と匂い情報の処理に関わる脳領域の位置が一致していることを明らかにした。本研究では、マウスの大脳皮質の広範囲から皮質脳波を計測可能な新たな技術を開発した。今後は、この技術を用いることで、スキル学習中に脳広範囲で生じる神経回路レベルの変化を追跡することが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3年目は最大64記録電極を搭載した薄膜型皮質脳波記録デバイスにより、覚醒下のマウスから異なる感覚刺激に関連した電位応答を計測することに成功した。本研究は当初予定していた通り、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、新規デバイスを用いて複数の感覚刺激を同一個体の動物から記録可能なことを実証した。今後は当技術を応用してスキル学習のメカニズム解明を目指す予定である。
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