Project/Area Number |
21K11579
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
|
Research Institution | Jissen Women's University |
Principal Investigator |
森川 希 実践女子大学, 生活科学部, 准教授 (10742786)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 食塩摂取量 / 24時間尿中食塩排泄量 / 電子式食塩センサー / 食事調査 / セルフモニタリング / 尿中ナトリウム排泄量 / 減塩教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、排尿毎の食塩排泄量および同日内の積算食塩排泄量を測定可能とする新たなデバイスについて、個人・集団の栄養評価ならびに食事指導等の様々な場面での活用法の確立を目指す。そのために、新デバイスで測定される24時間尿中食塩排泄量について、24時間蓄尿法、秤量食事記録法による食塩摂取量との比較により精度を検証し、これまでの24時間蓄尿法に代わる手法としての妥当性を評価する。次いで、新デバイスを用いた尿中食塩排泄量の随時測定が、使用者の食塩摂取行動に及ぼす影響を検証することにより、セルフモニタリングツールとしての活用方法を検討する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
国民の食塩摂取量を減少させることが公衆衛生上の課題となっている。本研究は、新たに開発された食塩排泄量測定デバイスによる尿中食塩排泄量随時測定法の妥当性を検証すること、ならびに同デバイスを用いた24時間尿中食塩排泄量の随時測定が、使用者の食塩摂取行動に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。 研究初年度は、新デバイスによる24時間尿中食塩排泄量測定法の妥当性を検証するためのデータ収集を行った。研究被験者は健常成人女性11名であり、2年計画での実施予定数(20名)の約半数を超えて実施できた。新デバイスの測定精度は、排尿毎に新デバイスで測定した尿中食塩排泄量の日内積算量と、24時間蓄尿法による尿中食塩排泄量を比較することによって検証した。24時間蓄尿は、排尿量の1/50ずつ蓄尿できる比例採尿器を用い、自由行動・自由摂食下において、季節変動を考慮し1被験者あたり4回(5月、8月、11月、2月)の測定を行った。また、食事摂取内容と食塩排泄量の関連も合わせて検証することを目的に、秤量記録法による食事調査を並行して実施した。 尿中食塩排泄量の平均値(標準偏差)は24時間蓄尿法で7.7±2.8 g、新デバイスで7.6±2.9 gで有意差は認められず、強い正の相関が認められた(r = 0.902; p < 0.001)。限られた被験者数であるが、蓄尿を行わない新デバイスを用いて尿中食塩排泄量を評価することは、秤量食事調査の限界を補う方法として有用である可能性が示された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新デバイスによる24時間尿中食塩排泄量測定法の妥当性の検証は、2021年度から2022年度にかけて被験者20名での実施を予定している。2021年度終了時点で、この半数を超える被験者11名の協力を得ることができた。予期せぬ事項として、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、①尿検体分析の委託会社による検体回収が行われず、持ち込みが必要になったことによる交通費の発生、②2名の被験者に行動制限が必要となり調査スケジュールに多少の影響はあったが、いずれも、軽微なスケジュール変更で対処でき、研究計画そのものには大きな変更はなかったため、概ね順調に進展していると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究2年目(2022年度)は、引き続き新デバイスによる24時間尿中食塩排泄量測定法の妥当性を検証するためのデータ収集を行う。目標被験者数を20とし、最終的な妥当性検証結果について報告をまとめることを目指す。24時間蓄尿法に代わる手法としての妥当性を確認できれば、地域集団等を対象とした疫学調査や、臨床現場における栄養指導対象者のアウトカム指標として容易に、かつ幅広く用いることが可能となる。 最終年度(2023年度)は、これまでの成果を踏まえ、新デバイスを用いた尿中食塩排泄量の随時測定を、食塩摂取量のセルフマネジメントの活用の可能性を検証する。そのために、新たな被験者に新デバイスを日常条件下で使用してもらい、使用前後における食塩摂取に関する意識、減塩行動の変化、測定期間中の食塩排泄量の変化を検証する予定である。
|