Understanding of sarcopenia obesity by epigenomic regulation
Project/Area Number |
21K11692
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 亮 東北大学, 医学系研究科, 助教 (80733815)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | エピゲノム / サルコペニア肥満 / 代謝 / 脂肪 / 骨格筋 / 血管内皮 / 脂肪組織 |
Outline of Research at the Start |
超高齢社会を迎え、肥満やサルコペニアといった加齢に伴う疾患の発症メカニズムの解明は重要な命題である。出生から発症までの期間が長いため、発症機構については不明な点が多いが、その個人が経験してきた栄養環境の影響が大きいと考えられている。エピゲノムはDNAやヒストンに化学修飾を付加する遺伝情報であり、外部環境を細胞に記憶させる遺伝子発現制御機構である。本研究では、ヒストン脱メチル化によるエピゲノム制御に着目し、脂肪-血管-骨格筋の組織間相互作用におけるエネルギー代謝環境とその破綻によるサルコペニア肥満発症機構の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
肥満やサルコペニア、その両方を伴うサルコペニア肥満症は超高齢社会にある本邦の大きな問題である。その発症にはどのような食生活や運動習慣を経験したかが関わっているがまだよくわかっていない。エピゲノムはゲノムDNAやヒストンに化学修飾を付加する後天的な遺伝情報であり、外部環境を細胞に記憶させる遺伝子発現制御機構であると考えられている。我々はエピゲノムにより制御される代謝の研究を通して、ヒストン脱メチル化酵素活性を阻害したマウスが加齢に伴いサルコペニア肥満を呈することを見出した。本研究では、ヒストン脱メチル化によるエピゲノム制御に着目し、脂肪-血管-骨格筋の組織間相互作用におけるエネルギー代謝とその破綻によるサルコペニア肥満発症機構の解明を目指した。当該年度では、骨格筋もしくは脂肪特異的にヒストン脱メチル化酵素Jmjd1aを欠損したマウスの解析から、骨格筋や成熟脂肪組織でJmjd1aを欠損してもマウス個体は肥満を呈さないことを見出した。興味深いことに、前駆脂肪細胞特異的Jmjd1aマウスは顕著な体重増加を示しており、今後運動機能解析を行い、サルコペニア肥満が発症しているか否かを明らかにする必要がある。一方、Jmjd1a機能喪失によるサルコペニア肥満の原因が脂肪、骨格筋細胞自律的なものだけではなく、脂肪-血管-骨格筋の相互作用に依るものである可能性を疑い、血管特異的Jmjd1a欠損マウスを作出した。このマウスは野生型に比べて体重が増加する傾向を示す端緒的な結果を得ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
骨格筋もしくは脂肪特異的Jmjd1a欠損マウスの解析から、両者のマウスは肥満症を呈さないことを明らかにした。また、脂肪前駆細胞特異的にCreリコンビナーゼを発現するPdgfra-CreとJmjd1a floxマウスから作出した脂肪前駆細胞特異的Jmjd1a欠損マウスをは顕著な肥満症を呈することを明らかにした。さらに、血管内皮特異的にCreリコンビナーゼを発現するCdh5-Creマウスを利用した血管特異的Jmjd1a欠損マウスを作出し、このマウスがコントロールに比べて体重増加を示す端緒的な結果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度に作出し、体重増加傾向を示した脂肪前駆細胞特異的Jmjd1a欠損マウス、及び血管特異的Jmjd1a欠損マウスの運動機能解析を行い、これらのマウスがサルコペニア肥満症を発症しているか否かを検証する。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Spatiotemporal dynamics of SETD5-containing NCoR-HDAC3 complex determines enhancer activation for adipogenesis2021
Author(s)
Matsumura Y, Ito R, Yajima A, Yamaguchi R, Tanaka T, Kawamura T, Magoori K, Abe Y, Uchida A, Yoneshiro T, Hirakawa H, Zhang J, Arai M, Yang C, Yang G, Takahashi H, Fujihashi H, Nakaki R, Yamamoto S, Ota S, Tsutsumi S, Inoue SI, Kimura H, Wada Y, Kodama T, Inagaki T, Osborne TF, Aburatani H, Node K, Sakai J.
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 12
Issue: 1
Pages: 7045-7045
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Presentation] SETD5-NCoR-HDAC3 複合体による時空間特異的なエンハンサー活性調節による脂肪細胞分化機構の解明2022
Author(s)
伊藤亮, 松村欣宏, 矢島あゆむ, 山口玲, 田中十志也, 川村猛, 馬郡健太, 阿部陽平, 内田あおい, 米代武司, 張吉, 荒井誠, 楊超然, 楊歌, 高橋宙大, 堤修一, 稲垣毅, 油谷浩幸, 野出孝一, 酒井寿郎
Organizer
第25回アディポサイエンスシンポジウム
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