一般の自動車による広域センシングのための管理可能な情報収集プラットフォームの確立
Project/Area Number |
21K11861
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60060:Information network-related
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
小川 祐紀雄 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (30783261)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | クラウドセンシング / 確率的制御 / 隊列走行 / パルス結合振動子 / 環境雑音 / アトラクタ選択 / 不確かなデータ / ベイズモデリング / 情報の不確実性 / 集団意思決定 / 分散型侵入検知システム / 説明可能なAI / モバイルネットワーク / センシング / 社会基盤 |
Outline of Research at the Start |
モバイルネットワークの整備、自動車のセンシング装備の強化が進んでいることから、一般市民の自動車を活用して、都市部から山間部にかけての広域から各種データを収集できるようになる。一方、交通事故防止などの目的の実現のためには、あらゆる地域においてデータ収集から提供までを確実に行う必要があるが、交通量や通信インフラの整備状況などの違いにより、地域によって差が生じうる。そこで、本研究では、地域の様々な状況に適応できるように自動車群が自己組織的に処理を行いつつ、外部から指定した性能指標などを保つようにすることを目的し、社会基盤システムでの利用に必要な機能を開発して、社会実装に向けた実現可能性を確認する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、一般の自動車を用いてモバイルクラウドセンシングを行うにあたり、(1)周囲の状況とその時間変化に対して自動車群が自律的・自己組織的に処理を行う、(2)性能指標などを保つように外部から自動車群を誘導できる、の二点の機能を備えたシステムの実現を目標とする。本年度は、以下の研究内容を実施した。 センシングプラットフォームに関して、都市全体の観点から、場所や時間帯ごとの交通量や通信状況の違いによらず、さらに、自動車の走行経路情報を参照することなく、一定数のデータ収集用自動車を確保し、10分に1回などの指定した頻度でデータ収集を行うことを課題に、データ収集分担者の確率的な割り当て方式を提案した。これにより必要数の1500倍の交通量があり、30%の通信がロストしている場合でも、割り当て自動車数・情報収集頻度は2%程度の増加に抑制できることを示した。 また、場所毎の局所的な観点からは、北海道でのポットホールによる春先のガタガタ道路を念頭に、道路の凹凸といった周囲の状況の程度に応じて自動車が情報収集頻度などを制御することを課題として、パルス結合振動子モデルを用いた環境雑音へのセンシング周期の同期方式を提案した。スマートフォンを用いた基礎的な評価を行い、道路の凹凸の程度に応じてセンシング処理頻度を調整できる見込みを得た。 ネットワークプラットフォームに関しては、建物の影響などにより局所的にモバイルネットワークの性能が低下してもデータ送受信に必要な通信性能を保つことを課題に、アトラクタ選択モデルに基づく迂回経路の選択方式を提案した。札幌市大通り公園の5G環境で評価を行い、モバイルネットワークに直接接続しているときの性能が低下しても、隣接する自動車を経由した通信経路を利用することで、7Mbpsまでの平均スループットを維持できることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では自動車が主体となって情報収集を行うが、本研究の目標の実現に向けては、交通量やネットワーク接続性能といった自動車自身の条件が時間帯や場所ごとに変化しても一定のセンシング性能を維持することが必要であり、そのための方式提案と評価を完了している。さらに、自動車が周囲の状況の変化に適応的に収集条件を変更することも必要であり、そのための基礎的な検討を完了している。以上により、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、交通量の場所と時間での変化に対して自律的に制御を行うという観点での検討を中心に進める。具体的には、複数の自動車をリレーしてデータや物資の輸送を行うときにの最適な経路選択やセキュリティ制御の検討を進める。さらに、ユーザのセキュリティ向上については、分散環境への深層学習の適用を効率化する方式の検討も進める。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)