代数的アプローチに基づくファジィ・マルチ集合論の再構築
Project/Area Number |
21K12043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 61040:Soft computing-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
河口 万由香 北海道大学, 情報科学研究院, 准教授 (30214620)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | ファジィ・マルチ集合論 / BCK代数 / 集合演算 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、マルチ集合さらにはファジィ・マルチ集合に対して、BCK代数に基づく再定式化を行う。マルチ集合とBCK代数を連携させる研究はこれまでになされていない。ファジィ論理の代数に関してはすでにBCK代数との接点が詳細に調査されているので、論理の記法を集合論の記法に書き換えさえすればよい。 本研究の成果として、ファジィ集合、マルチ集合、ファジィ・マルチ集合の各構造に関して、BCK代数を共通プラットフォームとした統一基盤を形成する。BCK代数は各種公理を選択的に追加していくことにより階層構造をもつことが予想され、各集合論の特徴や位置づけ、公理の強弱のような関連が整然と整理されることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、マルチ集合およびファジィ・マルチ集合の理論をBCK代数に基づいて再構築し、最終的には、ファジィ集合、マルチ集合、ファジィ・マルチ集合の各構造について、BCK代数を共通プラットフォームとした統一基盤を形成することである。各集合論の特徴や位置づけ、公理の強弱のような関連が整然と整理されることとなり、ひいてはさらなる応用への視野が広がるものと期待される。 本研究の初年度計画において、マルチ集合論に対応するBCK代数の公理を整備し、非有界BCK代数(最小元を有するが最大元の存在は仮定しない)の和演算と積演算を構成するために必要な性質を求めた。 本研究の2年目である2022年度の計画は、初年度に積み残した (1) 非有界BCK代数に関する研究成果の発表、およびファジィ・マルチ集合に関する情報収集と問題点の再検討、(2) BCK代数の直積に関する精査、である。(1)に関して、ファジィ・マルチ集合に関する先行研究における問題点を精査した結果、BCK代数を基礎とするモデルを考察する上で、差集合演算の重要性のみならず、BCK代数の直積がBCK代数をなすとは限らないという既知の性質が障害となっている可能性が浮上した。そこで計画(2)を修正して、BCK代数より一般的な正規eo代数を対象として、普遍代数の成果に基づいて直積(direct product)をsubdirect productに一般化し、もとの正規eo代数がその商代数のsubdirect productで表されるための条件を調査した。その研究結果を今年度は2件の国内研究会で発表することができ、さらに次年度開催される査読付国際会議でも発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の初年度である2021年度は、差演算から構成される非有界BCK代数に和演算と積演算を導入することでマルチ集合論に対応する代数をBCK代数というプラットフォームで位置づけるところまで到達した。 本研究の2年目である2022年度は、当初の計画である、ファジィ・マルチ集合のグレード部分とカウント部分をそれぞれ異なるBCK代数で表現し、その直積をもってファジィ・マルチ集合の代数モデルを構築するというシンプルな方向性について、はたしてファジィ・マルチ集合の本質を解釈しきれるのかという疑問から出発した。そこで普遍代数の理論を援用した数学的基礎固めにシフトして、BCK代数より一般的な正規eo代数に着目し、直積を一般化したsubdirect productの理論を適用しうる条件を考察することにした。今回得られた結果は下記項目10に示すように成果発表するに至った。しかし、本研究の最終目的である、ファジィ・マルチ集合論をBCK代数に基づいて再構築する方法についてはいまだ再考の余地が残っているのが現状である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の最終年度である2023年度は、(3) ファジィ・マルチ集合のグレード部分とカウント部分をそれぞれに異なるBCK代数で表現し、その直積あるいはsubdirect productをもってファジィ・マルチ集合の代数モデルを構築する方法の確立をめざす。ファジィ・マルチ集合に関する先行研究においては、設定された集合演算について、ファジィ集合やマルチ集合や古典集合の集合演算理論と整合がとれない場合があるという問題点があり、その解決も重要なポイントである。以上の成果を内外の学会で発表するとともに、最終的な論文投稿を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)