神経ネットワークにおける2種類の抑制性細胞の機能的役割に関する研究
Project/Area Number |
21K12050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 61040:Soft computing-related
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
加藤 秀行 大分大学, 理工学部, 講師 (00733510)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 抑制性介在細胞 / 神経ネットワーク / 機能的役割 / 情報処理 |
Outline of Research at the Start |
脳の情報処理機構の解明は人類の長年の悲願で有り、様々な視点から膨大な研究が積み重ねれられてきた。近年の計測技術の発達も相まって様々なことが明らかになった一方、依然として、非常に基本的なことが明らかになっていないことも事実である。その一つが、2種類の抑制性細胞が存在する意義である。本研究では、数理神経科学による数理的アプローチにより、この2種類の抑制性細胞の機能的役割を明らかにし、その存在意義を解明することで、脳の情報処理機構を解明するための新たな知見を得ることを目指す。これにより、AIや ニューロモルフィックコンピューティングなどの脳の工学的応用分野の発展にも貢献すると考えられる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、脳における2種類の抑制性介在細胞の存在意義を明らかにするために、これら抑制性介在細胞の神経ネットワーク内における機能的役割を特に情報 処理の観点から解明し、神経科学における新たな知見を得ることを目的とする。さらに、本研究を通じて、脳の計算原理に迫 ることも本研究の目的である。これを実現するためには、実際にこれら抑制性介在細胞が神経ネットワーク内でどのような活動をし、他の細胞集団にどのような影響を与えているのかを理解することが必要である。そのため、本研究では計算論神経科学による数理的アプローチ、すなわち、神経ネットワークの数学モデルを構築し、数値シミュレーション から得られたデータを解析することにより上記学術的問いに迫り、得られた知見および理論を電気生理学分野に還元することを目指す。 本年度は、構築した3細胞集団で構成されるラットの体性感覚野の第4層の神経ネットワークの数値シミュレーションを行い、数値シミュレーションにより得られた神経活動のデータの統計的に解析し、電気生理学実験により報告されている神経活動の特性を再現するパラメータの探索し、パラメータを決定した。その上で、実施計画に従い神経活動の数値解析を行った。特に神経ネットワークの細胞集団の構成を変化させ、構築した神経ネットワークの数値シミュレーションを行い、得られた神経活動に対して非線形時系列解析を適用した。数値シミュレーションおよび神経活動の解析は、自発活動を想定したものが主であったが、一部外界からの入力がある場合の数値シミュレーションおよび神経活動の解析に関しても取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度は、昨年構築および実装した3細胞集団で構成されるラットの体性感覚野第4層の神経ネットワークの自発活動の解析を行い、電気生理学実験により報告されている神経活動の再現するパラメータを探索し、数理モデルのパラメータを決定した。さらに実施計画に従い、細胞集団の構成が異なる場合の自発活動の解析を進めるとともに、外界からの刺激がある場合の神経活動に関しても解析を開始しているため、おおむね順調に進展していると考えらえる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、引き続き構築した神経ネットワークモデルの細胞集団の構成を変更し、数値シミュレーションにより得られた神経活動の解析を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)