Project/Area Number |
21K12071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 61050:Intelligent robotics-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三河 正彦 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (40361357)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 移動ロボット / 睡眠覚醒機能 / 知覚情報処理 / 省電力 / 積雪寒冷地 / 遠隔操作 / サービスロボット / 並列知覚情報処理 / 分散処理 |
Outline of Research at the Start |
知的な移動ロボットシステムを構築するには,多種多様なセンサから収集した情報を並列処理する必要がある.また移動ロボットはバッテリ駆動のため,消費電力を抑える必要もある.そこで本研究課題では,人の睡眠覚醒状態をモデル化した我々の提案する数理AIM (Activation-Input-Modulation) モデルをさらに改良することにより,複数の計算機資源を管理し,知覚情報を分散処理することにより,情報処理効率と省エネルギー効率の高い知的情報処理系を実現する.さらに,半自律遠隔操作移動ロボットシステムへ応用し,積雪寒冷地における実証実験を通して,本研究の有用性を示す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,並列知覚情報処理のための意識モデルを利用したタスクに応じた分散処理系を構築し,サービスロボットシステムへ適用することである.本研究の特徴は,人間の睡眠覚醒機能に基づく数理AIMモデルが知覚情報の並列処理の実行頻度を制御し,必要な処理を必要な時に実行可能な新たな知覚情報処理系を有することである.更にAIMモデルの複数PCの計算機リソース管理機能が実現するネットワークを介した分散処理により,情報処理効率と省エネルギー効率の高い知覚情報処理系が実現される. 本研究課題三年目は,数理AIMモデルによる並列知覚情報処理系の動作制御手法と,遠隔操作移動ロボットシステムの安全な運用を実現するため,以下に示す検討を行った. (1) 分散並列知覚情報処理系における高い情報処理効率と省エネルギーを実現するために,多目的最適化手法の検討を行った. (2) 移動ロボットを遠隔操作する際,安全性と移動性能向上のために,SLAMによる移動ロボット周辺地図の生成と移動ロボットの自己位置推定を利用した半自律障害物回避機能を実現しているが,SLAMにはレーザ距離計を使用している.レーザ距離計はガラスを透過する性質があるため,ロボット動作環境のガラス製の壁等が問題となり手作業でSLAM地図を修正していたが,新たに深層学習を利用したガラス領域推定画像処理技術を開発し,高い推定性能を実現した. 次に,次年度以降の本研究課題の継続・拡充に向けて,数学,物理シミュレーション,デザインをそれぞれ専門とする複数の研究者,稚内駅ビルを管理する(株)まちづくり稚内,稚内市内の大学と連携した研究グループと共に,外部予算獲得のための申請等を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題の目的は,「1. 数理AIMモデルによる複数PCリソース管理と並列知覚情報プロセス管理の実現」「2. サービスロボットの状態管理のための拡張数理AIMモデルの設計」「3. 稚内で開催されるイベントでの実証実験」である.本研究は稚内駅駅ビル内外を実験エリアとするが,2023年4月に実施した駅ビル内における数理AIMモデルの並列知覚情報処理制御による省電力化の実験内容は,ラジオ局や複数の新聞報道が行われた.しかし移動ロボットの安全運用に必要となる画像に基づくガラス領域検出の研究に時間を割きすぎたため,稚内市における調査・調整・実験期間が十分に確保できず,研究開発に遅れが生じ,研究期間を延長することとした.
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い,観光を取り巻く環境が正常化しつつある.本研究目的の一つである観光サービスロボットの実現についても,半自律遠隔操作移動ロボットを利用した通年の観光支援から,厳冬期の積雪寒冷地の遠隔体験や,在宅高齢者向け遠隔操作移動ロボットによる地域コミュニティ再参加支援等に一部目的の変更を計画している. 冬季は移動ロボットの電源であるバッテリにも厳しい条件であり,数理AIMモデルによる分散並列知覚情報処理系の動作制御による省エネルギー効果を実証するのに適した環境である.また同時に,高い情報処理効率と省エネルギーを実現する多目的最適化のためのモデル化と評価実験と,移動ロボットの機能拡充を行っていく予定である.
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