神経伝達物質の非線形ダイナミクスと脳疾患発症の数理構造
Project/Area Number |
21K12105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 62010:Life, health and medical informatics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤原 寛太郎 東京大学, ニューロインテリジェンス国際研究機構, 特任准教授 (00557704)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 神経伝達物質 / 数理モデル |
Outline of Research at the Start |
脳情報の伝達過程で欠かせない神経伝達物質は、シナプスで放出され、標的となる細胞に興奮または抑制の応答反応を伝える低分子の化学物質である。神経伝達物質の均衡が保たれないことにより様々な疾患を呈することが知られている。本研究では、数理モデルも用いて神経伝達物質の非均衡がどのようなメカニズムで最終的に疾患を呈するに至るのかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまでに引き続き、脳・神経系の数理モデル構築とその解析を進めた。特に、発達に伴う脳・神経系の構造や機能の変化を考慮した数理モデルを構築した。具体的には、神経伝達物質が脳波リズムに与える影響について調査した。神経伝達物質の非線形ダイナミクスの数理モデル化、脳疾患発症のメカニズム調査などを進めた。これまでドーパミンが低周波数脳波へ与える影響について調査してきたが、セロトニンそのほかいくつかの神経伝達物質にも同様の作用があることを数値解析により確認した。そして、これら神経伝達物質の機能の相違を適切に分類することに成功した。また、本研究課題と直接的に関連する話題ではないが、神経伝達物質のみならず、脳の血管系のダイナミクスも脳波のダイナミクスに大いに影響を与えることが解析の結果わかった。脳の神経細胞ネットワークのみならず血管系についても考慮することが肝要であり、これらの相互作用により様々な脳現象が創発されることがわかった。さらに、その過程でニューラルネットワークリザバーを用いた異常検知手法の開発や分類問題への応用にもつながった。従来手法と比較してより簡易に精度良く 異常検知や分類が可能となり、幅広い応用が期待される。また、神経細胞ネットワークの知見を発展させて膵β細胞への応用研究の成果を得た。膵β細胞への微弱な電気刺激によるアルゴリズムを構築し、機能不全膵β細胞の制御を可能とするものである。これにより、新たな糖尿病治療プロトコルを提案することにつながった。
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Report
(3 results)
Research Products
(27 results)