Control of phosphorus release using microbial fuel cell in small-scale wastewater treatment plants for phosphorus removal
Project/Area Number |
21K12301
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 64020:Environmental load reduction and remediation-related
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Research Institution | Center for Environmental Science in Saitama |
Principal Investigator |
見島 伊織 埼玉県環境科学国際センター, 水環境担当, 専門研究員 (00411231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 智秀 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (60251120)
窪田 恵一 群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (50707510)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 排水処理 / 浄化槽 / 栄養塩除去 / 電気化学処理 / 堆積物微生物燃料電池 / 放射光解析 / 放射光分析 / 微生物燃料電池 |
Outline of Research at the Start |
小規模分散の排水処理においては鉄電解法を組み込んだリン除去型浄化槽が普及しつつあるが、リン除去の安定化が課題である。これには、槽内に蓄積する汚泥からのリン溶出抑制が重要なカギとなる。本研究では、浄化槽における高効率で安定的なリン除去法の確立を最終目的とし、電気化学的技術である鉄電解法と堆積物微生物燃料電池の組み合わせによる、堆積汚泥からのリン溶出抑制の効果を室内実験より明らかにする。提案するプロセスの有用性を水質分析から評価するとともに、X線吸収微細構造などの放射光分析を組み合わせ、重要な働きを持つFeの化学形態について詳細な情報を得て、プロセス内部のメカニズムの解明を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、鉄電解リン除去装置を組み込んだ浄化槽への微生物燃料電池適用の可能性を把握することを目的として、浄化槽汚泥に対して微生物燃料電池(MFC)を適用し、その発電性能や、水質や汚泥性状に与える影響を評価した。 前年度から引き続き運転している浄化槽を模した無酸素槽、好気槽からなる排水処理リアクターを運転した。本リアクターの無酸素槽から蓄積した汚泥を採取し、MFCの実験装置に充填し、その上部には直上水としてリアクターの処理水を充填した。アノードおよびカソードにはカーボフェルトを使用し、アノードを装置下部、カソードを装置上部にそれぞれ設置した。外部抵抗と接続することでMFCを構築し運転を行った(MFC系)。比較として同型の装置を別にもう1台作製し、電気接続を行わない開回路系として同時に運転を行なった(対照系)。MFCの適用の有無による汚泥内のFe成分の形態変化を評価することを目的として実験終了後の汚泥に対してXAFS測定を行なった。直上水のMFC系のリン濃度は、実験開始90日目までは対照系の7割程度に留まっており、汚泥に含まれるリンの溶出が抑制された可能性が示唆された。一方で90日目以降はMFC系で増加傾向が見られた。XAFSはMFC系、対照系共に7120eV付近に吸収端が確認されたが、MFC系では対照系に比べやや高エネルギー側にシフトしており、MFC系では汚泥内のFeがより酸化的な形態へと変化している可能性が示唆された。標準物質のスペクトルと比較したところMFC系はFeOOHに似たスペクトル形状であった。このように、浄化槽汚泥にMFCを適用した場合の影響について実験的に検討し、成果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は、引き続き排水処理リアクターを室内で運転できており、その汚泥試料を用いてMFCを適用し、その発電性能や、水質や汚泥性状に与える影響を評価できた。XAFS測定については、試料調整を試行錯誤しながらではあるものの、KEK物質構造科学研究所フォトンファクトリー(つくば市)にて順調に分析できている。また、次年度以降のMFCリアクター試験に向け、装置設計などの検討を進めている。これらのことから、研究全体としてはおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
実際の浄化槽のリン除去運転に近い条件でMFCリアクターを作成する。連続試験を行いながらリン濃度や汚泥の改質効果を調べることで、リン除去運転に対するMFCの効果を明らかにする。別途、リアクター試料のXAFS測定を行い、Feの化学形態の変化量や汚泥改質の量論的関係を明らかにする。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)