Project/Area Number |
21K12316
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 64030:Environmental materials and recycle technology-related
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Research Institution | National Institute of Technology, Kumamoto College |
Principal Investigator |
富澤 哲 熊本高等専門学校, 生産システム工学系BCグループ, 講師 (90634709)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 生分解性 / バイオマス / カーボンニュートラル / プラスチック / バイオプラスチック / 生分解性ポリマー / ポリカプロラクトン / 微生物産ポリマー |
Outline of Research at the Start |
バイオマス資源から発酵生産可能な生分解性プラスチックであるポリヒドロキシアルカン酸(PHA)は熱物性に課題があるため、ほとんど利用されていない。そこで主鎖方向に長いモノマー(6-ヒドロキシヘキサン酸、6HHx)を重合する6HHx重合酵素を取得・改変し、主鎖に二重結合を含むPHAの微生物生産に取り組む。主鎖に二重結合をもつモノマーはプラスチックの熱物性改善に有用なためである。
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Outline of Annual Research Achievements |
耐熱性の向上を期待して、主鎖に二重結合を含むプラスチックの発酵生産を目指している。はじめに、主鎖方向に長いモノマー(6-ヒドロキシヘキサン酸:6HHx)に対して活性を示す微生物とプラスチック合成関連の酵素を取得する。続いて、主鎖に二重結合を含む炭素源(不飽和脂肪酸)を用いて、主鎖に二重結合を含むプラスチックの発酵生産を行う計画である。本年度は3項目について取り組んだ。 1.Bacillus属細菌を用いた培養とプラスチック合成遺伝子の取得について、昨年度は与える炭素源の種類について検討し、カプロラクトンを開環した6HHxの有効性を確認した。本年度は6HHx成分の向上を目指して、炭素源の濃度について検証した。一般に新規なモノマー成分は6HHxをはじめとした既存のモノマー成分より微量となるためである。しかし、培養条件による6HHx成分分率の向上はできなかった。 2.メタノール資化細菌の単離について、Bacillus属細菌の他に6HHx成分を蓄積する微生物としてメタノール資化細菌の報告がある。昨年度成功した6HHxを培地に分散させる方法を用いて6HHxとメタノールを炭素源とした新規微生物の単離を試みた。単離した微生物が蓄積したプラスチックは一般的な成分である3-ヒドロキシブタン酸(3HB)のホモポリマーもしくは3HBと4-ヒドロキシブタン酸(4HB)の共重合体であった。 3.不飽和脂肪酸を含む微生物の培養について、微細藻類であるオーランチオキトリウムの培養条件を検討した。グルコースを炭素源として、ドコサヘキサエン酸(DHA)をはじめとした不飽和脂肪酸の蓄積をガスクロマトグラフィーで確認できた。菌体抽出液や破砕液から得られた不飽和脂肪酸を炭素源としたプラスチック生産に活用できる。また、生産した不飽和脂肪酸を原料として、触媒反応によりベンゼンの前駆体である1,4-シクロヘキサジエンを得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
校舎改修による別の建物への引っ越しと工期延長、それに伴う機器利用の制限、教員を含む研究室メンバーのコロナウィルス罹患も相まって、実験の試行回数が大幅に減少してしまった。予定の実験をこなせていないため、延長申請を行う予定である。 1.Bacillus属細菌を用いた培養とプラスチック合成遺伝子の取得について、本年度はBacillus属細菌よりプラスチック合成関連遺伝子のクローニングを行う予定であった。昨年度末に脂肪酸分析に適したカラムを装備したGCを導入したため、Bacillus属細菌の培養条件による6HHx成分の向上を試みた。乾燥菌体重量は3.0 g/L程度であり、抽出できたプラスチックの重量による蓄積率は1 %程度であった。 2.メタノール資化細菌の単離に取り組んだ。Bacillus属細菌のプラスチック合成タンパク質は、特殊なサブユニット構造を持つためクローニング後の変異導入や現在の6HHx蓄積率を考慮すると、新規な6HHx蓄積微生物を必要としている。プラスチックを蓄積する微生物は与えられた脂肪酸骨格を維持したままポリマー化する性質があるため6HHxを用いた単離を行った。3HBのホモポリマーもしくは3HBと4HBの共重合体を蓄積する微生物しか取得できてなかった。6HHxは細胞内で代謝され、4HBとしてプラスチック合成酵素へと供給されるためと考えられた。より長鎖の脂肪酸を用いた単離を行えば、細胞内で6HHxの供給が期待できる。 3.不飽和脂肪酸を含む微生物の培養では、DHAをはじめとした不飽和脂肪酸の生産とGCによる分析ができた。また、グルコースを出発物質として発酵と触媒反応を組み合わせることで、1,4-CHDの生産する経路を見出した。
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Strategy for Future Research Activity |
1.Bacillus属細菌における6HHxを含むプラスチック合成関連遺伝子(モノマー供給酵素遺伝子とプラスチック合成酵素遺伝子)についてクローニングを行う。組み換え大腸菌を用いて発現し、活性試験を行う。モノマー供給酵素は、脂肪酸にコエンザイムA(CoA)を結合し、プラスチック合成酵素はCoAが結合した脂肪酸を基質として認識し、高分子量化する。主鎖に二重結合を含むプラスチックを生産するためにモノマー供給酵素の基質特異性を調べる。 2.メタノール資化細菌の単離については炭素源を変更して継続する。8-ヒドロキシオクタン酸、10-ヒドロキシデカン酸を炭素源として、主鎖方向に長いモノマーをポリマー化する微生物の単離を行う。これらの脂肪酸は細胞内で分解される過程で6HHxを経るため、6HHx蓄積微生物の単離が期待できる。また、単離に成功した場合は同定とプラスチック合成酵素遺伝子のクローニングを行う。
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