メゾスコピック系材料の精密構造解析へ向けた軟X線共鳴散乱法の確立
Project/Area Number |
21K12523
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80040:Quantum beam science-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高西 陽一 京都大学, 理学研究科, 准教授 (80251619)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | 軟X線共鳴散乱 / ソフトマター / 構造解析 / 量子ビーム / 軟X線共鳴散乱 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、通常のX線散乱・回折では得ることのできない構造をより詳細に得ることができる共鳴X線散乱法を、硬X線ではなく炭素原子のK-edge吸収端エネルギーによる軟X線で行う手法を確立し、ソフトマターなどをはじめとする様々なメゾスコピック系材料の精密構造解析へと発展させることを目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
ソフトマターの特徴の1つはその自発的な組織化による階層構造にあり、その空間スケールは数nm~100nm程度で、その優れた光学的、機械的、電気的性質をもつ機能性材料として幅広く利用されているが、それぞれの特性はまさに系のもつ多彩な階層構造に起因しており、その構造および発現機構を理解し、応用できればこれまで存在しない、思いもよらない並外れた性能を備えた材料・構造を設計することも可能である。 本研究は、通常のX線散乱・回折では得ることのできない構造をより詳細に得ることができる共鳴X線散乱法を、硬X線ではなく炭素原子のK-edge吸収端エネルギーによる軟X線で行う手法を確立し、ソフトマターなどをはじめとする様々なメゾスコピック系材料の精密構造解析につなげることを目的としている。 初年度で分子研(愛知県岡崎市)のUVSOR施設の軟X線ビームラインBL3Uの共同利用し、ある程度信号がでるようになり、プリミティブな成果を国内学会で報告した。今年度は、(1)小角・広角の両方の光学系が測定が可能、(2)試料後方にフォトダイオードを入れて吸収スペクトル測定が可能、(3)光配向膜による配向試料の作製、など、試料および試料周辺のインフラを改善し、引き続き軟X線共鳴散乱測定を行い、キラル液晶の副次相の相構造、新奇液晶相の長周期構造に関する知見などを得てきた。この中で屈曲型液晶のB4相が形成するヘリカルフィラメント構造のらせん構造に関しては再現性ある結果を得て、論文に公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現時点では、ほぼ申請時の計画に近い進捗状況であると考えられる。特に小角散乱による屈曲型液晶のらせん構造に関しては安定したデータを取ることができ、昨夏に国際会議で口頭発表し、また論文にも掲載された。さらには軟X線を使った散乱・反射率研究会でも依頼講演を受け、宣伝にも力を入れた。結果、興味をもった方が増加し、共同研究の依頼も来ており、広がりも見せている。 一方で昨年発覚した量子ビームの光学系の高調波成分が無視できない問題はまだ未解決であるが、最適な試料(厚さや配向)については、試料後方にフォトダイオードを置いて吸収から試料厚を見積もれるようになったので、ほぼ解決に向かっている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き最適な試料の作製に努めながらまずは分子研での共同利用実験を中心に研究を進める。また学会発表などの発信により、高エネルギー加速器研究機構のフォトンファクトリーの方にも興味を持ってもらえ、軟X線の散乱システムが新規構築予定となったが、こちらは予定が遅延しているものの、今期には試験的なスタートが切れる目処がたったので、情報館も密にし、そこでの測定確立も今年度は目指し、利用できるビームタイムの増加に務めることにより研究の推進力を上げていく。さらには微弱な分子間相互作用を捉えるべく、スペクトロスコピーも同時に測定できないか、可能性を探ってまとめに入る。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)