Neutron irradiation effects on spin thermoelectric devices and development of neutron detector
Project/Area Number |
21K12526
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80040:Quantum beam science-related
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
岡安 悟 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究員 (50354824)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | スピントロニクス / スピン熱電素子 / 耐放射線特性 / 中性子 / 熱電素子 |
Outline of Research at the Start |
放射線に強い新しいエレクトロニクスデバイス技術として考えられているスピントロニクス応用のひとつとして、放射線環境下での熱電変換の実用化を目指している。有力な候補のひとつとして考えられているのがスピンゼーベック効果を利用したスピン熱電変換素子で、すでにガンマ線や重イオンに対する高い耐放射線特性が実証されている。本研究では同素子の中性子照射特性を検証し、放射線環境下での熱電変換技術の確立を目指す。また本研究で得られる知見を基に、簡便な中性子検出器開発の可能性についても探る。
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Outline of Annual Research Achievements |
スピントロニクス材料の耐放射線特性を検証し、原子力分野での同材料の応用の可能性を探る研究を行った。特にスピン熱電素子と中性子の(n,α)反応による発熱を組み合わせた中性子線量計の開発を目指した。金属/磁性体薄膜の二層構造からなるスピン熱電素子はガンマ線への耐性が高いことがこれまでの我々の研究で明らかになっていたが、中性子に対する特性変化についてはわかっていなかったため、初年度は同素子の耐中性子照射耐性を原子力機構のJRR-3原子炉を用いて確認した。次年度は中性子の(n,α)反応を利用するために、スピン熱電素子の表面にホウ素の薄膜を形成する技術を開発した。また高感度測定を実現するため、交流磁場とロックインアンプを組み合わせたスピン熱電信号の検出を行った。しかしながら中性子由来の熱反応によるスピン熱電信号の検出には至らなかった。これは当初の数値見積もりが甘かったと考えられる。今後は信号強度を上げるために素子上に形成するホウ素膜の組成を、中性子捕獲断面積の大きなホウ素同位体10Bを用いるなどの更なる工夫が必要となる。また最終年度にはスピン熱電素子以外の耐放射線材料についても検討を行い、スピントロニクス材料同様、耐放射線特性が高いと考えられているハイエントロピー合金(HEA)に関して予備的な実験を行った。HEA素子が示す異常ネルンスト電圧はスピン熱電素子のスピンゼーベック信号と同程度の大きさ(~ナノボルト)であるが、素子本体の熱電係数はそれよりも2桁以上大きく、十分信号検出できるのではないかと考えている。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)