Project/Area Number |
21K12543
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90010:Design-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
曽我部 春香 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (50437745)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 自転車通行空間 / 路面表示 / サインデザイン / 自転車通行帯 / ハプティック |
Outline of Research at the Start |
自転車通行箇所を示す路面表示に視覚的に触感をイメージすることのできる表現を施すことで、利用者が自転車通行箇所とその他の通行箇所の違いに気が付くかを確かめ、視覚的に触感を想起させる工夫を施したサインの利用可能性について整理する。視覚的に触感をイメージさせる表現を路面表示に用いた場合、利用者にどのような変化があるかを確かめ、従来にはなかったサインデザインの方法を確立するための基礎資料とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、自転車通行空間表示関するWebアンケートの結果を整理分析するとともに、遅れていたフィールド調査を一部の地域で実施した。本アンケートは、上位計画に自転車活用推進を挙げ、シェアサイクル運用や都市景観形成への配慮等を行っている市町村を対象とし57市2町から回答を得ることができた。結果としては予測していたよりも多様な整備が行われているとは言い難い状況を確認できた。政令市では、構造的な分離や、車道や歩道上での視覚的な分離、車道混在など各道路状況に応じた複数パターンの整備が行われ、小規模都市では車道混在のみの整備や車道混在と歩道上に視覚的な分離といった組合せの整備を行っているところが多数を占めていた。本研究では歩道上での視覚的な分離に有効な提案を行うことを目標としており、歩道上の視覚的な分離が比較的多くの市で実施され市区町村でも整備されている状況を確認できたが、その整備状況は国の定めたガイドラインの例示通りの整備であり、色彩や色彩の塗布方法の工夫を行っている個所は限定的であると言えた。また、少数ではあるものの独自のガイドラインを所持し表示等に工夫が行われている事例として仙台市および横浜市でのフィールド調査を行った。景観との兼合いやその箇所での交通の状況に合わせて色彩や色彩の塗布方法、色彩によらない区分など状況に応じた整備を確認することができた。そして利用者の通行の状況も確認し、目立つ表示にすることが利用者誘導に直結しているとも言い難く、表示を目立たせることで理解を促すことの限界を確認すると同時に、車道混在の整備がされていても歩道上を走行する自転車は一定程度あり、交通状況や自転車利用者本人の状況から、これらを0にすることは難しく歩道上での通行において歩行者に危険がおよばないような支援を歩道上に施すことの意義について改めて確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
初年度の遅れを取り戻すことができていない状況であり、遅れていると言わざるを得ない。Webアンケートの回収に時間を要したことや、Webアンケートの結果をふまえフィールド調査を実施した方が有効であると判断したため、アンケートの遅れからフィールド調査も遅れ、限定的な箇所でのみの実施となっている。今後ももう少し現地調査で表示の整備状況と実際に人々が利用する様子の確認が必要であり、それらからわかることをふまえた実験用サンプルの制作が必要だと考えている。有効な成果を出せるよう実験用サンプル作成および実験準備を行いつつも、実際の状況をふまえた検討も継続して行いながら進捗することになるため、遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、継続してフィールド調査を実施し、これまでに収集・整理した調査結果と照らし合わせ、具合的な実験用サンプル案の検討およびサンプルでのアンケート調査を行う予定である。また、アンケート調査でプロトタイプ制作を行う検討案を絞り込み、プロトタイプの制作を行い、それらを用いた簡易実験を実施する予定である。サンプル検討においては、複雑になりすぎない方向性を持つパターンの検討を考えており、それらをアンケート調査により確認することで、実寸サイズのプロトタイプとして制作する検討案を決定する予定である。なお、簡易実験では2-3のプロトタイプを利用し、日常の生活空間での見え方に近い模擬的な状態をつくりだし、簡易的な実験を行うことでその表示案の有効性について検証したいと考えている。これら一連の調査の結果を整理し、本研究の結果としてまとめる予定である。
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