Project/Area Number |
21K12845
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 01020:Chinese philosophy, Indian philosophy and Buddhist philosophy-related
|
Research Institution | Hokuriku University |
Principal Investigator |
二ノ宮 聡 北陸大学, 国際コミュニケーション学部, 講師 (50735016)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
|
Keywords | 上海 / 春節 / 廟会 / 民間信仰 / 民俗文化 / 民間文化 / 寺廟 / 文化復興 |
Outline of Research at the Start |
中国の経済発展に伴い都市が再開発され久しい。都市開発は伝統的景観を破壊したとされる一方、戦争や文革で破壊された市街地の寺廟を再建したという面を持つ。復興された寺廟は、単に街の景観としての建物ではなく、神像の設置や宗教文化行事も復興される場合が多く、その代表例が「廟会」であろう。 よって本研究は、文献と現地の2つの調査を用い上海の春節廟会について調査する。上海には長い廟会の歴史を有する寺廟も多く、さらに春節期間には寺廟や公共施設が組織だって廟会活動を運営する。こうした現代廟会調査により、文化的断絶を経ても続けられる都市の発展と民衆文化の関係を明らかにすることを目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の研究開始から、本研究の主目的の上海春節調査が実施できずにいた。だが2023年になり、中国への渡航が可能となったため、2024年春節の調査を実施することができた。 資料収集では、書籍を中心として必要なものはかなり揃っているように思われる。今後は、これら資料を整理していく。また現地調査によって、多くの廟会写真を撮影できた。また、現地で入手できた資料、新たに知り得た情報も幾つかあった。今後は、これら調査成果をまとめ、書籍資料と共に論文にする準備を進める。 また、2024年春節調査の一部成果を2024年3月に群馬医療福祉大学の市民講座で報告する機会を得た。主には廟会写真の紹介であるが、写真と共に現代中国の春節の過ごし方を紹介することで、日本の正月との違いを知り、聴講していた参加者からの反応は上々であった。本年度は、資料を加えて研究会で調査報告をする予定である。また、2025年も春節調査を実施して、二度の調査、収集資料を整理して、大学紀要等で論文として成果を発表する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究開始からの2年間はコロナウイルスの流行のために本研究の主目的である上海春節調査が実施できず、資料収集に終始した。その後、中国に渡航可能とったため、2024年春節でついに一週間の現地調査が実施できた。調査では、当初の予定に従い1日に2-3箇所を調査し、写真や資料を収集した。本年の上海廟会は灯会がテーマとなり、夜に多くの観光客を集めていた。そのため、人ごみを避け日中に調査を実施した。日中であっても十分な調査は可能であり、むしろ人ごみを避けたためスムースに調査ができたと思う。 しかし、本来は2回の調査を実施して研究を進める予定であった。だが、上で述べたように現在までに1回しか調査が実施できていない。そのための研究状況は「やや遅れている」である。現在は中国に渡航可能となったため、研究期間を一年延長して、当初の予定であった2回の春節調査を実施して、目的とする研究の完遂を目指したい。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究は3年で終了する予定であった。しかし、コロナウイルスの流行により、当初予定していた現地調査が実施できず研究が進まなかったため、1年間の期間延長をして合計4年間の研究とした。幸い、現在は中国にいけるようになったため、残りの期間の夏と春節で現地調査を実施する。また、これまで収集した資料とあわせ、現代上海の廟会に関する研究を進めていきたい。 具体的には夏季に予備調査を実施する。上海はすでに交通網が整い、ネットを通じて様々な情報が入手可能である。しかし、実際に訪れると事前調査と全く異なることが多々ある。そこで、予備調査を通じて、前年の春節情報との対照を行い、スムースな本調査へとつなげていきたい。 冬期は、春節廟会の調査を実施する。すでに2024年春節で主たる寺廟の調査を実施できた。2025年は、2024年で調査にいけなかった場所、また、対象外としていた美術館や博物館の春節活動を調査する。寺廟以外の場所で春節活動が実施されていたことは、2024年調査で現地に行ってからの発見である。 よって、二度の現地調査、一度の予備調査、資料の収集を通じて、以下の点を整理したい。①現代上海の春節廟会の活動内容。②伝統宗教と廟会活動の関係。③上海政府の廟会開催に対する支援。この成果は学内紀要などを通じて論文として発表する予定である。
|
Report
(3 results)
Research Products
(12 results)