「抵抗詩人」の自己像と歴史化の再検討ーー金子光晴・山之口貘・許南麒と戦後詩壇
Project/Area Number |
21K12914
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02010:Japanese literature-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
逆井 聡人 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (50792404)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 抵抗詩 / 金子光晴 / 関東大震災 / 戦後詩壇 / 国際日本研究 / ポストコロニアル批評 / 文学批評 / 戦後詩 / 在日朝鮮人文学 / 抵抗運動 / 抵抗詩人 / ポストコロニアル / 戦後文学 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、個別具体的な分析対象(金子光晴、山之口貘、許南麒の詩)の新しい解釈を提示すること(Ⅰ)によって、研究史の刷新(戦後詩議論のアップデート)を図り(Ⅱ)つつ、現在最も注目されている思想潮流を取り入れて国際的に発信する(Ⅲ)ことで、世界的な文学議論に東アジアからの貢献することを目的とするものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
3年目である2023年度は、計画時に構想していた「東アジアの抵抗詩とその歴史化」をテーマとする国際的な議論の場を設けるという目的を十分に達成できた。 2023年6月に開催された国際学会AAS in Asia (韓国・大邱)にて、'Literary Echoes of the 1923 Great Kanto Earthquake'というパネルを組み、香港大学のDaniel Poch、早稲田大学のPau Pitarch、東京外国語大学のIrina Holca、韓国・淑明女子大学の金志映各氏と共に、関東大震災の記憶をめぐる議論を行った。その中で、逆井は金子光晴の詩人像がいかに変遷したかを論じた。この発表をもとにした論考は雑誌『現代思想』の9月臨時増刊号に掲載された。 また、5月19日に『復刻版「ぼくたちの未来のために」刊行記念シンポジウム』にディスカッサントとして参加し、戦後詩壇の初期段階について議論した。このシンポジウムの記録は、『明治大学日本文学』第48号(2024年3月刊)に掲載されている。 2024年3月10-11日にカナダのブリティッシュ・コロンビア大学で開催されたシンポジウム'Rethinking Global Japanes Studies'にパネリストとして招待され、現在の日本研究の国際性について議論した。3月14-17日にシアトルで開催されたAAS 2024に参加し、北米の日本文学研究者と交流し、今後の共同研究の可能性について話し合った。 上記のように、本年は計画以上の成果を出すことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
【研究実績の概要】でも示したように、計画していた国際学術交流を英語、日本語の両方で活発に行うことができ、またそこで発表した内容も、雑誌招待論文、あるいは座談会記録として出版することができたため、当初の計画以上に進展していると言える。本年度に交流した研究者は日本国内外の研究者である(国際的交流)だけでなく、歴史学や政治思想、ジェンダー研究、デジタル人文学、アメリカ文学、韓国文学等の日本文学とは別の分野の研究者であるため、学際的な交流ともいえる。国際的かつ学際的な交流こそ、本年に計画していたことであり、その点においても計画以上の成果といってよい。 内容としては、現段階において、計画書に記載していた三人の詩人(許南麒、金子光晴、山之口獏)のうち、許と金子に関する「抵抗」論は書き終えている。また、第二次大戦後の日本詩壇の状況を思想的に捉えるということに関して、シンポジウムを通して新しい知見を得ることができ、そのことについて文章として発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、本研究の最終年度として、国外でのシンポジウムと日本文学主要雑誌への論文の掲載、そして単行本の出版計画を進めることを計画している。 すでに、韓国・ソウル大学での招待講演が企画されており、そこで本プロジェクトの総括になるような講演をすることを考えている。また、現時点(5月)で日本文学主要雑誌への投稿を完了している。英語や韓国語での論文発表も計画している。 単行本の出版計画に関しては、出版企画書を作成し、出版社とコンタクトを取ることを次年度の前半までに行うことを考えている。 内容としては、これまでまだ論じられていない詩人である山之口獏に関して、特に集中して検討する。また、敗戦直後から米軍占領終了までの間に「抵抗」論がどのように展開したかについても思想的に概観する。
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Report
(3 results)
Research Products
(22 results)