Project/Area Number |
21K12978
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine (2023) Tokyo Gakugei University (2021-2022) |
Principal Investigator |
合崎 京子 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任助教 (70867936)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / コミュニケーション / 語用 / コンテクスト / 社会文化 / 言語 / 自閉症スペクトラム / 言語使用 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、自閉症スペクトラム者(以下ASD者)の語用に影響する社会文化的コンテクスト要素の抽出と、成人ASD者の語用を可視化する分析手法の整備を行う。 これまでの先行研究では、実際の日常会話及び会話参与者を取り巻くコンテクストをデータとして体系的に成人のASD者の語用を分析する試みはほとんどなされておらず、この点に着手することが急務とされている。本研究は、日英のASD者を取り巻く社会環境のエスノグラフィーと成人ASD者へのインタビューと彼らの参与する日常会話をデータとし、言語人類学、会話分析、発達心理学の知見を用いた質的分析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、自閉症スペクトラム者(以下ASD者)の語用に影響する社会文化的コンテクスト要素の抽出と、成人ASD者の語用を可視化する分析手法の整備を行うことを目的としている。そのため、本研究では、日英のASD者を取り巻く社会環境のエスノグラフィーと成人ASD者へのインタビューと彼らの参与する日常会話をデータとし、言語人類学、会話分析、発達心理学の知見を用いた質的分析を行い、実際の日常会話及び会話参与者を取り巻くコンテクストをデータとする体系的な成人のASD者の語用の分析を試みる。 以上につき、2023度はここ数年間、新型コロナウィルスの影響で収集が行えなかった日本のASD当事者の会話の収集を中心に調査を進めた。その結果、5人の成人ASD当事者によるグループインタビューと、彼ら5人について組み合わせを変えた初対面の二者間会話の事例、さらに、彼らと定型発達の成人3人との二者間初対面会話、計10事例の動画収録を行うことができた。 また、前年度収集した英国でのASD当事者のインタビューを分析し、その結果について、Inrternational Pragmatics Conference及び、東京外国語大学主催のフィールドワークネットラウンジ企画において発表した。併せて、本年度東京学芸大学にて収集したASD児の会話について、特に名詞句の使用状況の分析を行い、その結果を社会言語科学会にて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度までは新型コロナウィルスの収束について見通しが立たなかった対面でのデータ酢収集が積極的に行えたことが大きな進捗である。また、新たにASD者に対する面接式検査である、ADOS-2のデータを所属機関の精神科から二次利用させていただけることになったのも大きな成果であると言える。 しかし一方で、英国におけるフィールドワークについては、所属機関の倫理審査の進捗が遅れ、実施には至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、所属機関精神科から二次利用許諾を得たデータに関し、分析を加えたい。これによって、コミュニケーション可視化に向けたトランスクリプト表記法の検討を実施することを計画している。また、2023年度に収録した成人ASD者の会話について、まず書き起こしを行い、焦点化して分析する部分の選定を行う。 併せて、2023年度学会発表を行ったASD児の名詞句の使用についてさらに考察を深め、6月にリトアニアで開催される学会で発表を行い、そこで得られたコメントも踏まえ、論文化を実施する予定である。また、夏季か春季には、倫理審査の通った調査を行うため、英国に渡航し、現地に生きるASD者やその家族にインタビュー調査を行う予定にしている。
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