Project/Area Number |
21K13015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02070:Japanese linguistics-related
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
野間 純平 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 准教授 (30780986)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 山陰方言 / 出雲方言 / ノダ文 / 命令 / 疑問文 / 終助詞 / 方言 / モダリティ / 談話 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、方言の会話録音データを用いて、主に山陰方言における平叙文の文末形式の使用実態を記述するものである。そこから、ノダ文(文末が「~のだ」「んです」といった形をとる文)の機能や使用傾向を明らかにすることを試みる。ここで問題にするノダ文の機能とは、「背後の事情を表す」といった抽象的な「意味論的な意味」だけでなく、ノダ文が実際の言語使用において、いつ使用され、いつ使用されないかといった、使用実態から見た運用規則も含む。その際、ノダ文だけでなく、他の終助詞類や述語に何も続かない用例も分析の対象とし、その中にノダ文を位置付けるという方法をとる。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに行った、島根県出雲市平田方言の「ダ」について、口頭発表を行った。具体的には、「すぐ戻るダ」(すぐに戻れ)や「それ取ってごすダ」(それを取ってくれ)のように、聞き手に対する命令や依頼として用いられる「ダ」と、「それ、俺が食うダ?」(それ、俺が食うの?)のように疑問文で用いられる「ダ」を記述の対象として、これらの「ダ」が持つ機能を明らかにした。これらの「ダ」は標準語の「ノダ」と重なり合いながらも、独自の機能を有しており、命令・依頼と疑問文とに共通した性質も見られることが明らかになった。このことは、出雲方言における「ダ」や「ノダ文」の位置づけを考えるにあたって重要であると考えられる。特に、日本語文法学会のパネルセッションにおける発表では、現代標準語との対照の中で出雲方言の「ダ」をとらえる試みを示した。この口頭発表の内容は、次年度に論文として発表する計画である。 また、命令表現や疑問文以外にも、原因・理由節(「~ケン」)内における「ダ」の分布や機能についても調査を進めた。平田地区において面接調査を重ねたことにより、「用言+ケン」と「用言+ダケン」の分布の違いが少しずつ明らかになってきた。次年度では、談話資料や昔話資料なども用いて、「用言+ケン」と「用言+ダケン」の違い、特に「用言+ダケン」の特徴を明らかにする計画である。 以上のことは、すべて出雲方言を対象にした成果だが、その意義は出雲方言にとどまらない。標準語を含めた「ノダ文」の多様性や、文末表現の運用のあり方をめぐって、出雲方言から1つの視点を提供できるものと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
出雲市平田方言については、面接調査を進めることができており、成果発表を行うこともできた。また、他のプロジェクトとの連携も引き続き進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度が本研究課題の最終年度となるため、調査や分析を続けつつ、成果のとりまとめを行いたい。前年度の口頭発表の内容を論文としてまとめ、原因・理由節の分析の成果も発表する。それらをまとめて、出雲方言の命令・依頼文、疑問文および原因・理由節における「ダ」が持つ機能の共通性と独自性について、本研究で明らかにしたことをまとめる。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)