Project/Area Number |
21K13067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
白土 厚子 東京学芸大学, 国際教育グループ, 研究員 (90782748)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 初等英語科教育 / プロジェクト重視の英語指導 / 指導と評価の一体化 / 初等英語教育 / プロジェクト重視の指導 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、小学校外国語科の学習指導要領の目標達成にプロジェクト重視の英語指導法が有効かを検証する。近年、小学6年生の約3割が英語嫌いとの指摘がある。さらに、専科教員が十分ではない現状では、担任の指導と評価への不安と負担が増加している。評価と一体化したプロジェクト重視の英語指導法は、児童の学習意欲や自信、自律心を高め、コミュニケーションの基礎となる資質・能力を育成し、しかも教科書を活用することで担任の長所を生かしつつ負担感を軽減することが期待できる。本研究では、具体的なデータに基づきプロジェクト重視の英語指導法の効果を検証し、その検証に基づく有効な英語指導法の構築と普及を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、令和4年度一年間に実施した5, 6年生のプロジェクト重視の指導とその評価方法について令和4年度末におこなった同じ専門分野の研究者による指導方法とその分析方法の信頼性・妥当性の検証をもとに指導と分析の手順の見直しを図り、改善された指導計画-1(1学期)と指導計画-2(2学期)を各学年で実施した。実施方法は、令和4年度と同様に、5,6年生担当の小学校教員を中心に研究代表者が担当する日本人英語指導者(JTE)、あるいは外国人指導助手(ALT) とのティームティーチングと小学校教員のみの指導の両方で指導を行った。ただし、実施校の方針により令和5年度から外国語で教科担任制が導入され、小学校教員は各学級担任ではなく各学年の外国語担当教員が指導を行った。実施後は、令和4年度と比較・検討を図るため、令和4年度同様 ①「聞くことクイズ」(聞く力)、②「個別インタビュー(パフォーマン評価)」(話す力)、③「アルファベットクイズ」(読む・書く力)、④「英語学習アンケート」(4技能への意欲・自信)、⑤「Can-Do自己評価アンケート」(できるという自己評価)、⑥「児童自由記述アンケート」、⑦「担任(教科担当教員)自由記述アンケート」の7種類で分析を行った。 また、これらの実施から得た知見を広めるため、令和5年7月に小学校英語教育学会 (JES) 近畿・京都大会で「教科書を活用したプロジェクト重視の指導と評価-6年生への一年間の実施から-」の表題で発表を行い、令和4年度1年間のプロジェクト重視の指導の効果について報告し、参加者と議論を深めた。さらに、11月に東京学芸大学小学校英語プロジェクト主催の第3回現職教員のための小学校英語研究においてプロジェクト重視の指導を広めるため、その実施を支援した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和5年度は、令和4年度の実施をもとに改善した指導計画-1と指導計画-2を各学年の外国語担当教員とともに実施することができた。新型コロナウイルス感染症が5類に移行されたため、1、2学期ともにプロジェクト重視の指導のゴールとなる交流会では、留学生の対面参加が実施校から積極的に求められた。そのため、児童が直接留学生と交流する時間を多く確保することができ、児童の学びを深めることができた。交流会後の学習状況の評価も実施校の協力を得て計画通り実施できた。 一方、実践内容とその結果について、プロジェクト重視の指導の理論的根拠となる教授法、Project-Based Approach (PBA) 研究で交流のある台湾の指導者らに検証を求めるという本研究開始当初からの計画は、コロナの影響で台湾の小学校との調整が難航し、令和5年度末となってしまった。そのためこの検証結果をさらに指導計画等に反映することができなくなったため、研究期間の1年延長を申請した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は研究の最終年度として、令和5年度に実施した指導計画を台湾での検証結果をもとにさらに修正し、プロジェクト重視の指導と評価の質を向上されることを目指す。令和5年度同様、5,6年生の外国語担当教員を中心に研究代表者が担当する日本人英語講師(JTE)または外国人指導助手(ALT)とのティームティーチングと外国語担当教員のみの指導の両方でプロジェクト重視の指導と評価を実施し、混合研究法でデータを収集し、分析を行い、令和4,5年度のデータと統合し、その精度を高め、本研究の成果と課題について考察を深める。そして、3年間のデータ分析をもとに検証した指導と評価を一体化したプロジェクト重視の小学校英語指導方法を学会等で発表する。 さらに、得られた知見を還元するため、東京学芸大学の現職教員のワークショップや研修会でプロジェクト重視の指導や評価方法の普及を図るとともに、本研究の成果を報告書にまとめ、より広く研究者や実践者に広めていく。
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