| Project/Area Number |
21K13122
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Review Section |
Basic Section 03030:History of Asia and Africa-related
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| Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
莊 卓燐 学習院大学, 付置研究所, 助教 (50880613)
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| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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| Keywords | 質日 / 亭 / 符 / 簡牘 / 中国古代史 / 交通 / 秦漢史 / 奏ゲン書 / 簡牘史料 / 律令 / 中国史 / 古代の交通 / 国家構造 / 簡牘資料 |
| Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、秦漢時代の国家支配における亭の役割を考察し、「交通」の視点から秦漢帝国の「権力構造」を解明することである。秦漢帝国の権力構造はこれまで、西嶋定生・増淵龍夫・木村正雄などの研究において、皇帝と臣民の間にあった人格的な結合関係や、小農民が国家の生産機構に対する依存が明らかにされてきたが、「交通」に関しては周辺的な出来事として記述されるだけだった。本研究課題では、国家支配の末端である「亭」という施設に注目し、亭がつかさどる「符」という通行証を検閲する機能を媒介として、「交通」という視点から秦漢帝国の「権力構造」の解明を目指す。
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| Outline of Annual Research Achievements |
令和6年度は、『睡虎地漢簡(壱)質日』(中西書局、2023年)の刊行を受け、前漢文帝時代(BC175-157年)の「質日」類史料を中心に研究を進めた。本資料には前元「十年質日」から後元「七年質日」の計14篇が含まれる。 本研究では、これらの質日資料に記された地域移動の記録を整理分析した。その結果、既知の都長安を目的地とする広域的な移動や、江陵を中心とした南郡内に限定された狭域的な移動に加え、より多様な広域的移動の様相と、具体的な用務が明記された狭域的移動の新たな特徴が確認された。さらに、これまで知られていなかった南郡内での物品移動や軍事的な移動、中央と別に展開された南郡と他地域との独自の繋がり、人材選抜に伴う地域移動についても、新たな知見を得ることができた。 本年度の調査は地域移動に焦点を当てて史料を整理してみたが、本資料の有用性をまだ十分に発揮しきれていない。本資料の書き手とされる胡人は、資料中にも記されているように、郷において指導的な立場を務めていた。その人物に記録された本資料は、前漢初期の郷を知る貴重な資料である。本資料において陽武郷/ 亭の名称が頻出している。安陸からの距離は125里であり、およそ2日間の移動距離となる。また、「14年質日」に示されたように当事者は呉陽に滞在して職務に当たっていた。呉陽は安陸の近傍に位置し、郷名であると同時に亭の名称としても使用され、およそ1日で移動可能な距離である。本資料は1~2日間の移動距離の中で発生する出来事を記録し、南郡支配の具体的な様相をミクロな視点から提供しているため、今後は本資料を用いて在地社会の実態解明に取り組みたい。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の調査は順調に遂行できた。前年度における「質日」調査の経験を踏まえ、整理の仕方や史料への着眼点といったノウハウが蓄積されていたことが大きな要因である。
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| Strategy for Future Research Activity |
令和7年度は本研究の最終年度となる。これまで出土文字資料を通じて亭の機能を、従来の治安維持機構という側面に加え、通行の検問所という交通的視点から考察してきた。この新たな研究視角によって、亭の多面的な役割が明らかになりつつある。 最終年度においては、「質日」資料から得られた亭の交通機能に関する知見と、これまで進めてきた符研究の成果を有機的に結合させる。特に符(通行許可証)の使用実態と亭における検問システムの関連性を精査し、前漢初期における国家権力の地方統治システムの実態解明を目指す。 亭を単なる治安維持機構としてではなく、物流・人流の管理を通じた国家統治の重要拠点として再評価する学術的枠組みを構築する。特に「質日」資料に記録された具体的な移動事例と符の使用パターンを照合し、亭の機能と国家権力との関係性を体系的に整理したい。研究の集大成として、全国規模の学会において研究成果を発表する。その際には、①出土文字資料から明らかになった亭の交通管理機能の具体的様相、②符制度と亭の機能的連関性、③地方統治における亭の戦略的位置づけ、④国家権力の浸透と地域社会の反応などの点を強調する予定である。 さらに研究成果は学術論文として学会誌等に公表し、広く学術界に発信する。特に「質日」資料と符資料の統合的分析によって得られた知見は、前漢初期の地方統治研究に新たな視点をもたらすものと期待される。さらに将来的には、本研究の成果を含めた亭の機能と国家権力に関する研究を一冊の専門書としてまとめ、出版することを目指す。これにより、亭研究の学術的価値をより広く普及させることが可能となる。
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