破壊的イノベーションと持続的イノベーションの同時分析
Project/Area Number |
21K13259
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07010:Economic theory-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大木 一慶 金沢大学, 経済学経営学系, 講師 (90803445)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | マクロ経済学 / 経済成長理論 / R&D / 破壊的イノベーション / 持続的イノベーション / 企業の異質性 / 経済成長 / R&D(イノベーション) |
Outline of Research at the Start |
本研究では『イノベーション活動の主要な担い手は大企業、中小企業のどちらだろうか?』という命題に対して、『破壊的イノベーションは中小企業が、持続的イノベーションは大企業が大きな担い手となる』という経営学者が提唱する実証研究に着目し、その実証研究と整合的なマクロ経済モデルを構築して、理論的な分析を実施する。前採択課題『2種類のイノベーションと経済成長に関する理論研究』では、『破壊的イノベーション』『持続的イノベーション』と『経済成長』の関係を個別に分析したが、本採択課題では、前採択課題で築いた土台を発展させて『破壊的イノベーション』と『持続的イノベーション』の相互関係を重点的に分析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、既存企業の持続的イノベーション・破壊的イノベーションと新規企業のイノベーションと経済成長の関連性を分析している。 本研究から得られた興味深い結果の1つは、「新規企業への補助金政策が必ずしも経済成長に好影響を与えるわけではない」ということを示したことである。特許保護政策に関する先行研究では、新規企業への過度な厚遇が経済成長に悪影響を与える可能性を示唆する論文がいくつか存在する。しかし本研究のように補助金政策によって、新規企業支援策が経済成長に与える負の影響の可能性を示した先行研究はかなり限定的である。 本研究の独自性は既存企業の持続的イノベーション・破壊的イノベーションを内生化している点であり、新規企業への補助金は既存企業の持続的イノベーション・破壊的イノベーション両方に対して負の影響を与える。本モデルにおいて既存企業の持続的イノベーション・破壊的イノベーションと差別化財の平均製品品質の間には正の相関があるため、新規企業への補助金によって平均製品品質が低下するという効果が生じる。仮に平均製品品質低下効果が新規企業参入による競争促進効果を上回る場合、新規企業への補助金は経済成長には悪影響となるという結論を得る。 また、「既存企業の持続的イノベーションへの補助は、新規企業のイノベーションには正の効果を与える一方で、既存企業の破壊的イノベーションには負の効果を与える」という結果も興味深い。これは「持続的イノベーションと破壊的イノベーションの間にトレードオフが存在する」ことを示唆しており、経済成長理論の先行研究では注目されていなかった新たな重要着眼点の1つとなり得る。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
まず、”Disruptive Innovation by Heterogeneous Incumbents and Economic Growth: When do incumbents switch to new technology ?” が査読プロセスを経て、Journal of Mathematical Economicsにアクセプトされた。 次に” Incremental Innovation by Heterogeneous Incumbents and Economic Growth”については、Disruptive Innovation を組み込んだモデルとの親和性を高めることを目的としてDP刊行前に数回にわたる数理モデルの調整を行っており、当初の予定と比べて進展が遅れているため早急に目途をつけたい。さらに、"Disruptive Innovation"と"Incremental Innovation"の同時分析に関する論文の執筆も着実に進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは” Incremental Innovation by Heterogeneous Incumbents and Economic Growth”を完成させて早急にDP刊行まで到達したい。さらに、"Disruptive Innovation"と"Incremental Innovation"の同時分析に関する論文の執筆も着実に進めていきたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)