Project/Area Number |
21K13393
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07090:Commerce-related
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Research Institution | Seinan Gakuin University |
Principal Investigator |
橋本 翔 西南学院大学, 商学部, 講師 (80756700)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2025: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 一対比較法 / 感性工学 / 個人差 / 一対比較 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、一対比較データに対して個人の弁別能力を統計的にモデリングし、評価者の弁別能力を数値として推定し活用することで、信頼性が高い統計解析手法を構築することを目的とし、手法の有用性・応用可能性を実データ解析を用いて実証するために、3つの小目標(A) 評価者の弁別能力と評価対象の心理指標の数理的モデリング、(B) 評価者の弁別能力と評価対象の心理指標の推定法の開発、(C) 実データ解析による有用性の検証、を実施する。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、マーケティングなどの分野において分析対象に対する評価者の心理的特徴を定量的に指標化し、対象間の差異を明らかにする試みが行われている。その代表的な手法である一対比較法では、評価者の持つ弁別能力の高低が考慮されず、弁別能力が低い評価者から得られたデータの分析結果は信頼性が低いという問題がある。本研究では、一対比較データに対して個人の弁別能力を統計的にモデリングし、評価者の弁別能力を数値として推定し活用することで、信頼性が高い統計解析手法を構築することを目的としている。手法の有用性・応用可能性を実データ解析を用いて実証するために、3つの小目標(A) 評価者の弁別能力と評価対象の心理指標の数理的モデリング、(B) 評価者の弁別能力と評価対象の心理指標の推定法の開発、(C) 実データ解析による有用性の検証、を実施する。本年度は昨年度までに小目標(A)で作成していた心理統計的モデルをもとに、個人の弁別能力パラメータを推定するアルゴリズムを開発した。その後、疑似的なデータをコンピュータプログラムによって作成し、開発したアルゴリズムに基づいて分析を行うプログラムを作成した。具体的には、真の推定対象パラメータの数値のセットをあらかじめ定めて、一対比較の疑似データセットを統計モデルより確率的に生成した。データセットは各組ごとに100セット生成した。それらのデータセットに対して、分析用のコンピュータプログラムを適用し、真の推定対象パラメータが疑似データセットから推定されていることを、最小二乗誤差などの基準を用いて確認することでアルゴリズムおよびプログラムの妥当性を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
疑似データセットに対する分析プログラムの挙動の妥当性およびその条件を確認できたため、おおむね順調に進展している言える。 具体的には、真の推定対象パラメータの数値のセットをあらかじめ定めて、一対比較の疑似データセットを統計モデルより確率的に生成した。データセットは各組ごとに100セット生成した。それらのデータセットに対して、分析用のコンピュータプログラムを適用し、真の推定対象パラメータが疑似データセットから推定されていることを、最小二乗誤差などの基準を用いて確認することでアルゴリズムおよびプログラムの妥当性を明らかにした。 また、パラメータの推定の確かさを高めるためには、個人に多くの回数の評価を繰り返し行ってもらう必要があることが確認された。評価回数が少なくとも妥当な分析結果を得られるような評価対象のセットを探索することが、実証研究のためには必要であることが示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、実証実験に向けた評価対象の選定と評価対象者の選定が課題となっている。特に、感性的な評価を行う対象であり、弁別能力の高群・低群で評価者が分類されるような対象の選定を行う必要がある。 例えば、絵画や俳句などの芸術作品、パソコンのスペック表、企業のIR情報など、適切に評価するためには相応の知見が必要なものを評価対象とすることを考えている。
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