Project/Area Number |
21K13459
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
植嶋 大晃 京都大学, 国際高等教育院, 特定講師 (70771963)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 通所介護サービス / 匿名介護情報等 / 介護保険レセプト情報 / 要介護認定調査情報 / 介護保険総合データベース |
Outline of Research at the Start |
本邦の介護保険制度において利用できる通所介護サービスは、自宅で生活する要介護高齢者の機能維持や社会参加、介護者の負担軽減に資することが期待されるが、胃ろう等の医療処置を受けている高齢者では利用機会が損なわれている可能性がある。しかしながら、その全国的な実態は明らかではない。 本研究の目的は、自宅で生活する要介護高齢者の医療処置の有無により、通所介護サービスの利用状況に差異があるかどうかを明らかにすることである。対象は要介護認定を受けて自宅で介護保険サービスを利用した者とし、通所介護サービスを利用した者の割合を、医療処置の有無で比較する。また、地域特性も考慮して結果に与える影響を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本邦において日常生活に介護を要する高齢者 (以下,要介護高齢者) は、介護保険制度により様々なサービスを一定の自己負担額で利用することができる。その中でも通所介護サービスは、要介護高齢者の機能維持や社会参加だけでなく、介護者の負担軽減にも資することが期待されており、適用のある者に均質に提供されることが望ましい。しかしながら、胃ろう等の医療処置を受けて自宅で生活する高齢者が通所介護サービスの利用を希望する場合、他の利用者とは異なる対応が必要であることから通所介護サービスの利用に至らない可能性がある。またその実態に地域差があることも考えられるが、これらは定量的に明らかにされていない。 本研究の目的は、自宅で生活する要介護高齢者の医療処置の有無により、通所介護サービスの利用状況に差異があるかどうかを明らかにすることである。本邦では「重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続ける」ことを目的とした「地域包括ケアシステム」の構築が進められている。本研究で介護保険サービス提供の定量的な実態を示すことは、地域包括ケアシステム構築において重要であり、国や地方自治体における政策立案にも貢献しうるものである。 本研究は、介護保険総合データベース (以下、介護DB) における介護レセプトデータと介護認定調査データを用いて実施する。厚生労働省に行った介護DBの利用申請は承諾されたが、データの提供が遅れており、2022年度中にデータを受領することができなかった。そこで2022年度は、2021年度に引き続き関連研究等の情報収集を行うとともに、介護DBの基礎的な情報についての予備調査を行い、データ提供後に実施する分析に向けた環境構築にも着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は、2022年1月7日に利用の承諾が得られた介護DBのデータ提供を待っていたが、厚生労働省よりデータ抽出が遅れている旨の連絡があり、2022年度中にデータを受領することができなかった。ただし、厚生労働省からのデータ提供に遅れが生じうることは過去の経験からある程度想定されたため、2022年度は2021年度に引き続いて行った関連研究を始めとした情報収集に加えて、介護DBの基礎的な情報についての予備的な調査を併せて実施した。また、データ提供後の分析に向けた環境構築にも着手しており、データ提供後の分析を効率的に実施することができると思われる。以上から、研究計画全体としてはおおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
介護DBの申請は完了し、厚生労働省の承諾も得られた。他方、利用を承諾されたデータが提供されるまでに一定の期間が必要とされており、2022年度中にデータを受領することはできなかったが、2023年度の前半には提供される予定である。 2023年度は、2022年度中に行った準備を踏まえて、データが提供され次第、介護DBデータを用いてデータを分析する準備作業に着手する。介護DBは介護保険給付費の請求や要介護認定といった業務を目的とした大規模データであり、研究利用に適した形式にはなっていない。従って、本格的な分析を行う前段階として、提供を受けたデータを分析端末に格納して利用可能な状態とし、さらに格納したデータを分析可能なデータセットに成形する作業が必要となる。 上記の準備を踏まえ、2023年度後半には本格的な分析に着手する予定である。2023年度と2024年度は分析を進めると共に、得られた結果について考察し、成果として整理する。成果については順次、学会発表や学術論文として公表する。
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