Project/Area Number |
21K13550
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
須藤 朋美 九州工業大学, 大学院工学研究院, 助教 (60847797)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 子ども / 自然体験 / 生態系サービス / 都市緑地 / 遊び |
Outline of Research at the Start |
自然環境が人間に提供する恩恵のことを「生態系サービス」と呼ぶ。子どもが経験する自然環境の中での様々な遊びやアクティビティは、生態系サービスの一つであるといえる。身近な環境での直接的自然体験は、子どもの心身の発達、さらには、自然環境保全を担う人材の育成において重要な経験であり、子どもの自然体験を都市の自然環境が提供する重要な生態系サービスと位置づけ、保全・再生していくことは重要な課題である。本研究では、福岡県北九州市戸畑区の子ども、保護者、祖父母世代との協働により、子どもの自然遊びポテンシャルマップ作成し、子どもの自然体験の観点から都市の自然環境の保全・再生計画を提案することを目的とする
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Outline of Annual Research Achievements |
子どもが経験する自然環境の中での様々な遊びやアクティビティは、都市の生態系サービス(自然環境が人間に提供する恩恵)である。本研究では、福岡県北九州市戸畑区の子ども、保護者、祖父母世代との協働により、子どもの自然体験の観点から都市の自然環境の保全・再生計画を提案することを目的とする。 3年目となる2023年度は、前年度から引き続き、大学・地域・行政で構成される「戸畑なかばる遊び環境研究会」(以下、研究会)を調査研究活動の基盤として研究を進めた。今年度は計10回の研究会を開催し、地域の小学校、市民センター、行政関係部署との協働の基盤を強化するともに、子育て世代の親の視点からみた公園緑地の課題について共有・探求した。加えて、2023年度は「仙水公園クラブ(研究会主催)」を6回開催し、子どもから高齢者までの多世代がコミュニケーションをとりながら、公園緑地を最大限活用するための仕組みづくりを実践に移した。本年度の研究会の活動は、広報誌にまとめ地域住民や小学生向けにまとめ、地域へフィードバックした。 研究調査では、昨年度と同様に5つの街区公園の利用実態調査を実施した。調査は平日の5日間、9:00~11:00、13:00~15:00、16:00~18:00の時間帯に分け、5分おきに各公園の利用者の年齢層・性別・利用環境・利用行動を記録した。他に、小学生や地域で幼少期を過ごした高齢者等へのヒアリングを実施するため、公民館や小学校にて研究計画の案内と協力依頼をした。来年度以降に、対象地域の子ども~高齢者を対象として、幼少期の遊びの内容・環境をインタビュー調査し、過去から現在のランドスケープの変化と合わせながら、自然体験や生態系サービスの観点から考察していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
街区公園を対象とした調査は計画通り実施できた。地域住民を対象としたインタビュー調査は、昨年度できなかった部分が後ろ倒しになっているため、申請時よりもややおくれているものの、インタビュー対象者となる方々への調査依頼等を進めることができた。来年度以降は、順調にデータ収集、成果発表ができると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度も引き続き月1の研究会を軸に、小学生、保護者、高齢者を対象とした調査を進めていく。街区公園の調査では、一部調査対象公園の改修が入ったため、その影響を図るために昨年同様の利用実態調査を実施する。2024年度、特に注力するのは、対象地域での自然遊びについてのインタビュー調査である。この調査は、コロナ拡大の影響を受けて後ろ倒しなってきたものであり、2024年にようやく実施できる段取りが整った。調査協力者の小学生や地域の高齢者については、2023年度内に小学校や公民館にて調査への協力依頼を行っており、スムースに調査が実施できる見通しである。実際の調査では航空写真をもちいて地域の地図(過去・現在)を作成し、インタビュー対象者である小学生や高齢者に遊び場所・内容を地図上で指摘してもらう方法を採用する。さらに、自然遊びの指摘が集中する場所を特定し、その場所の環境や実際の遊び行動について観察調査を実施する。これらのデータ収集を進め、過去から現在のランドスケープの変化と合わせながら、自然体験や生態系サービスの観点から考察していく。
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