アクターネットワーク理論に基づく音楽授業におけるネットワーク形成の諸相
Project/Area Number |
21K13595
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Niigata University (2023) Mimasaka University (2021-2022) |
Principal Investigator |
工藤 千晶 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (30715248)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | アクターネットワーク理論 / 関係性 / 小学校 / 音楽クラブ / 楽曲選択 / 音楽授業 / 授業分析 / 音楽科 / 音楽科教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、アクターネットワーク理論に基づき、音楽授業においていかなるネットワークが形成されているのかを分析・解明することである。アクターネットワーク理論を用いると、音楽授業を構成するあらゆるモノの関係性に基づくネットワークという形で音楽授業は可視化される。この理論を応用することで、音楽授業で生じた現象の要因について、これまで曖昧な形でしか説明し得なかったものもネットワークを視点として説明することが可能となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、アクターネットワーク理論を応用し、音楽授業においていかなるネットワークが形成されているのかを説明することである。2022年度の段階で、音楽授業のネットワークの特徴をより鮮明にするために、比較対象として小学校の「特別活動」に位置付けられる音楽クラブも調査に加えた。その調査で得たデータを基に、2023年度は主として音楽クラブの分析を進めた。 「特別活動」としての音楽クラブの展開は、「音楽科」の授業に比べ、教員や児童の嗜好や意志を取り入れながら柔軟に展開されているようにみえるのが一般的であるが、本研究において人とモノのネットワークを視点として音楽クラブに生じている現象を再考すると、比較的自由に展開できるはずの音楽クラブにおいても、ネットワークの構造上、特殊な制限が生じていた。 音楽クラブの活動の観察、音楽クラブに関わる教員と4年生から6年生までの児童への質問紙調査およびインタビュー調査を通して明らかになったのは、教員は「音楽クラブでは児童がやりたいことをやらせたい」という意志をもち、児童も「音楽クラブでは自分たちのやりたいことができる」と認識していた状況下、音楽クラブを取り巻く人およびモノとの関係性の中で、自由に選択できるはずの合唱曲や合奏曲に制限がかかっていった過程とその結果である。併せて、同一の楽曲であっても、ネットワークが変わればその楽曲がもつ意味付けが変わっていく様相も可視化された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
音楽クラブについては分析を進め、学会で発表することができた。 しかし、音楽授業についてはまだ分析途中であるためやや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、2022年度の調査で得たデータを基に小学校の音楽授業で形成されるネットワークについて、合奏と鑑賞を中心に分析を進め、学会で発表する。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)