Project/Area Number |
21K13607
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09050:Tertiary education-related
|
Research Institution | Kinjo University |
Principal Investigator |
野口 雅弘 金城大学, 医療健康学部, 准教授 (40454243)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
|
Keywords | ヘルスプロモーション / オンライン / 学生教育 / COVID-19 / 健康増進 / 地域支援 / 体験学習型教育 |
Outline of Research at the Start |
新型コロナウィルス感染症は、瞬く間に世界的な大流行となり、活動自粛が強いられる結果となっている。この影響で、大学教育においては体験学習型教育の不足、健康増進活動では地域高齢者への対面での健康増進活動の自粛という多面的な課題がある。そこで、本研究では地域高齢者とオンラインと対面のハイブリッド型学外教育「地域支援実習(双方向の交流を活用したヘルスプロモーション学修)」を実施する。本研究の目的は、大学生と地域高齢者の健康増進活動を軸とした世代間交流の展開の中で、「学生の社会的スキル」、「心理面の評価」、「高齢者の心理面」、「身体能力の評価」から、その有効性を明らかにすることである。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大で、対面型の地域高齢者と交流するヘルスプロモーション活動が困難となった中、オンラインツールを用いたヘルスプロモーション活動を実施することを目的とした。大学の地域支援活動として、このヘルスプロモーション活動を実施することで、学生の教育ツールとしても効果があるのかを検証することも目的とした。 2021年度は、オンラインでの体操が地域高齢者の気分を改善し、うつ傾向改善に期待できる効果があることを確認した。また、COVID-19の感染拡大により地域高齢者を集合した活動が制限されたことから、大型商業施設での集団体操などの活動とオンラインでの体操指導を実施したところ、参加者の歩行機能が維持でき、運動機会も改善することができた。さらに学生のコミュニケーション能力に関する自己評価が高まる傾向も見られた。 そこで2022年度は地域高齢者の体力調査による身体機能の評価とオンラインでの集団体操およびレクリエーションを実施し、地域高齢者の体力レベルの把握とオンラインでの活動実施方法を検討した。今回の体力調査では、フレイル、サルコペニアの有病率、および栄養状態と心理状態について評価した。その結果、有病率はサルコペニア7.7%、フレイルは3.8%、プレフレイル57.7%で、身体機能の軽度の低下が示唆された。栄養状態は11.5%が低栄養の恐れありという結果であった。心理状態は一部で鬱傾向が見られた。この結果から、地域での体力向上と心理状態改善に向けた取り組みの必要性が考えられる。 学生の社会人基礎力については、経済産業省が提唱する12項目(主体性、働きかけ力、実行力、課題発見力、計画力、創造力、発信力、傾聴力、柔軟性、情況把握力、規律性、ストレスコントロール力について、活動の前後で調査し、計画力、創造力、規律性が改善傾向であった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究はCOVID-19の感染拡大状況を鑑みて、オンラインでのヘルスプロモーション活動の効果を検証するものである。2022年は感染状況も落ち着いてきたが、前年度同様集合型の活動を行うには依然制限もあり、頻繁な活動を実施するまでには至らなかった。 そこでオンラインでの活動を単発で実施し、体力調査とオンラインでの活動の実施方法を検討し、一定の方法で実施することができた。 そのため、当初2022年で必要な活動とデータ計測を終了する予定であったが、そこまでには至っていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は5月8日にCOVID-19が5類感染症へ区分が変更になることから、これまでと違い、集合型の活動も制限なく実施できると考えられる。 そこで、過去2年の実施を踏まえ、オンラインツールを用いたヘルスプロモーション活動による高齢者の健康増進効果と学生の教育効果を評価する取り組みを本格実施する。 当初の予定では、月1回程度の活動で数か月間実施する予定であったが、実施期間が長く、頻度が少ないことからこれまでの計測では効果的な活動結果を得られなかった。そこで、今年度は週1回で4週間程度の短期集中での活動とする。短期間の活動で身体機能と身体活動量を測定し、健康増進効果を評価する。学生の教育効果も社会人基礎力検査で評価する。
|