他者への接近動機喚起メカニズム:かわいさ知覚と身体的反応の相互作用を指標として
Project/Area Number |
21K13679
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藏口 佳奈 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 助教 (70791432)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 実験心理学 / 社会心理学 / かわいさ / 魅力 / 顔 / 接近反応 / 接近動機 / 身体的反応 / 対人魅力 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,対人関係の構築および維持に資する援助・養育行動を喚起する心理メカニズムの解明であり,その切り口としてかわいさ知覚が接近動機を喚起するメカニズムに注目する。とくに本研究課題では,かわいさ知覚に伴って生じる身体的反応や知覚・認知的変容の生起プロセスが接近動機の喚起と直接的に結びついている可能性に着目し,かわいさ知覚と身体的反応の相互作用を見出すことでその機序の一端を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,対峙する他者への接近動機や援助行動の表出機序の一端を明らかにすることを目的としている。その切り口として,かわいさ知覚に伴う身体的反応や知覚・認知的変容の生起プロセスが接近動機の喚起と直接的に結びついている可能性に着目する。 2022年度は,昨年度から取り組んできたかわいさ知覚時の身体的反応生起に関する検証を継続してきた。昨年度までの検証において,身体的反応として画像観察時の重心動揺に着目したところ,成人女性顔画像を用いた場合でのみかわいさ評定と重心動揺の間に有意な相関関係が認められていた。そこで成人女性顔画像に対するかわいさ評定と重心動揺の関係をより詳細に検証することとした。具体的には,参照点となりうる周辺情報を排除するために,仮想モニタを観察できるヘッドマウントディスプレイを用いることで,かわいい対象への接近・回避反応が生起するか検証した。その結果,かわいさ評定値と重心変化の相関関係は認められず,女性参加者においてはこれまでの知見とは異なる結果となった。一方で,経時的変化を検証した場合には,とくに高評価顔に対する接近反応が男性参加者において生起することが明らかとなった。今後も実験条件をさらに精査し,かわいさ知覚に伴う身体的反応の生起機序をより詳らかにすることを目指す。 また2022年度中に,かわいさ知覚に関する文献調査の成果と,接近動機に関連する顔画像評定実験の知見について,それぞれ査読付き論文が公開された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は査読付き論文が2本刊行された。また現在,2本の論文が査読中となっていることから,本研究の実施状況はおおむね良好であると考えられる。しかしながら,研究代表者がCOVID-19に罹患し,その後の後遺症がかなり長引いたことから,当初計画よりもやや遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた知見を踏まえ,より詳細な要因の検討を進めることで,計画をさらに発展的に展開することを目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)