Project/Area Number |
21K13762
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 11010:Algebra-related
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
関 真一朗 青山学院大学, 理工学部, 助教 (70897719)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 正則素数 / 非ヴィーフェリッヒ素数 / 有限多重ゼータ値 / 等差数列 / 加法的整数論 / 素数 / ラムゼー理論 / constellations / arithmetic Ramsey theory / multiple zeta values / Green-Taoの定理 / Erdos-Turan予想 / 星座定理 |
Outline of Research at the Start |
素数に関する有名なGreen-Taoの定理を基本的な成果に持つ「数論的ラムゼー型問題」の分野において, 申請者を含む研究グループによってTaoの予想(=数体の素元星座定理)が解決されている. その際, 組合せ論を用いて証明される相対多次元Szemerediの定理が用いられ, 擬ランダム測度と呼ばれる概念が重要な役割を果たした. 本研究課題においては当該分野における重要未解決問題であるErdos-Turan予想およびその多次元化の解決を最終的な目標と掲げる. 組合せ論的手法や擬ランダム測度の理論を発展させ, 更にBloom-Sisask達による解析的手法と融合させることにより目標の達成を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
以前までに共同研究で得られていた「ノルム形式による素数表現に関する星座定理」に関して改めて整理を行い、京都大学やソウル大学で口頭発表した。 また、等差数列の存在性についての議論には辿りついていないが、特殊な形をした素数の分布を調べる研究として、正則素数や非ヴィーフェリッヒ素数について考察した(Green-Taoの結果により、素数全体集合に対する相対密度が正であるものは任意の長さの等差数列を含むため、必然的に相対密度が0であるような集合に興味がある)。どちらの種類の素数についてもその無限性が未解決の難問であるが、正則素数が無限に存在すれば重さが1,2,4でない場合に各重さについて非零な有限多重ゼータ値が必ず存在することを証明した。また、有限多重ゼータ値を自然に拡張したレベルNの有限多重ゼータ値を導入し(レベル2の場合は先行研究あり)、非ヴィーフェリッヒ素数が無限に存在するのであれば任意の偶数レベルの場合に各重さで非零な有限多重ゼータ値が存在することを証明した。そうして、重さの任意性を緩めることによって、1つでも(レベルNの)非零な有限多重ゼータの存在を示すには、素数分布についてどのように問題を緩められるかを考察した。特に、ベルヌーイ数に関わる新たな量を導入し、その量についての不等式評価を得ることが重要な問題であることを確認した。以上の研究については論文が当該年度に出版されるにいたった。 ここから派生した研究として、環AにおけるEuler定数の類似物に関する研究を金子昌信氏、松坂俊輝氏と共同で実施し、また、多重ゼータ値の反復積分表示の離散化と呼ばれる現象(これは環Aでの数論に応用をもたらす)を前阪拓己氏と渡邉大貴氏と共同で研究した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
将来的に等差数列の存在性を吟味したい特殊な形をした素数分布に関する研究については有限多重ゼータ値の非零性という未解決問題と絡めて非自明な結果を出すことができ、そこから派生した有限オイラー定数や反復積分表示の離散化に関する研究は勢いよく研究が進んでいる。一方で、これらは全く予期せぬ形で生じた研究であるため、本来の研究目標である等差数列の存在性からは離れており、ラムゼー現象を解き明かしたいという当初の予定通りには研究が進まなかったため、遅れてしまう状況となった。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年の6月には京都大学で数体の素元星座定理に関する集中講義を実施する予定であり、それをきっかけにして共同研究者と共にノルム形式とは限らない形式に対する素数表現の星座定理に関する研究を推し進めたい。また、特殊な形をした素数分布の研究についても等差数列の存在性までたどり着けるように考察を深めていく。
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