Project/Area Number |
21K13821
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 12020:Mathematical analysis-related
|
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
千頭 昇 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60789006)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 非線形熱方程式 / 適切性 / 半線形熱方程式 / 無条件一意性 / 非線形偏微分方程式 / 実解析 / 調和解析 / 関数不等式 / 大域ダイナミクス |
Outline of Research at the Start |
本研究では,「流体や燃焼の物理モデルに現れる非線形偏微分方程式の解の力学系的描像とは何か?」という学術的問いを扱う.具体的には,非線形放物型・双曲型偏微分方程式に対して,その初期値問題の適切性や,解の安定性を議論する.適切性とは,微分方程式に対して,解の存在,一意性,初期値に対する連続依存性が成り立つ状態である.また,ここでの安定性とは,特殊解の近傍の初期値から出発した解が,時間無限大でその特殊解に漸近する状態を指す.更に,これらを包括する枠組みとして,初期値の集合によって解の挙動を分類する大域ダイナミクスの研究を行う.その過程で関数不等式やコンパクト性定理など,関連する解析技術を洗練化する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の研究により, 次の成果 (1) - (3) が得られた. (1) 重み付き拡散 Hamilton-Jacobi 方程式に対する重み付き Lebesgue 空間と重み付き Sobolev 空間における局所適切性理論を示した.この方程式については,非線形項の冪,重みの冪,そして解空間に付随するパラメータ(可積分指数や微分指数)という三つの要素に依存して可解性の様相が複雑に変化する.本研究においては,重み付き Lebesgue 空間においては可解となる非線形の冪に制限が付き,重み付き Sobolev 空間においてはそのような制限が付かないことを明らかにした.得られた結果は査読付き論文雑誌に掲載済みである. (2) 空間的に非一様な非線形項を持つ半線形放物型方程式である Hardy-Henon 熱方程式に対する重み付き Lorentz 空間における符号変化解の無条件一意性を考察し,解の無条件一意性が成立する最適な条件を示した.これは Hardy 型,Henon 型,藤田型の既存の結果を内包する一般化である.得られた結果は投稿中である. (3) Hardy-Henon 熱方程式に対する重み付き Lorentz 空間における適切性と,小さな初期値に対する解の漸近挙動を考察した.小さい初期値が非線形問題における自己相似的な臨界減衰を持つ場合は,時間大域解は対応する非線形自己相似解に時間無限大で減衰する.小さい初期値が臨界減衰より遅い減衰を持つ場合は,時間大域解は対応する線形自己相似解に漸近する.これらの結果を有界関数のクラスを含む位相で示した.得られた結果は投稿準備中である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
(1) 重み付き拡散 Hamilton-Jacobi 方程式に対する局所適切性理論を新たに確立し,今後の研究の展望として一意性・漸近挙動が望める. (2), (3) Hardy-H'enon 型熱方程式の適切性に関する研究が進展し,1編が投稿中,1編が投稿準備中である. 以上の理由から,進捗状況は「当初の計画以上に進展している」とした.
|
Strategy for Future Research Activity |
(1) 重み付き拡散 Hamilton-Jacobi 方程式に対する局所適切性理論では,重み付き Lebesgue 空間においては可解となる非線形の冪に制限が付き,重み付き Sobolev 空間においてはそのような制限が付かないため.このような制限が最適なものであるか,またどのような背景でそのような制限が現れるかを解明する. (2),(3) においては初期値の大きさや指数の条件によっては,一意性・漸近挙動共に未解明の領域があるため,その部分の研究を深化させる.
|
Report
(2 results)
Research Products
(10 results)