Project/Area Number |
21K13843
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 12040:Applied mathematics and statistics-related
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
赤岩 香苗 京都産業大学, 情報理工学部, 准教授 (30771878)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 逆固有値問題 / 離散可積分系 / 直交多項式 / 可積分系 |
Outline of Research at the Start |
申請者はこれまで、可積分系や直交多項式のもつ解構造や正値性といった「よい性質」を利用して、様々な形や性質を持つ行列の逆固有値問題の解法を定式化してきた。しかしながら、工学・ 理学に現れる問題に即した解法の開発には至っていない。本研究では、実問題に現れる逆固有値問題に合う可積分系や直交多項式を導出し、問題を解決することを目的とする。さらに、そこで得られる新たな可積分系や直交多項式を詳細に解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまで、可積分系や直交多項式のもつ解構造や正値性といった「よい性質」を利用して、様々な形や性質を持つ行列の逆固有値問題の解法を定式化してきた。しかしながら、工学・ 理学に現れる問題に即した解法の開発には至っていない。本研究では、実問題に現れる逆固有値問題に合う可積分系や直交多項式を導出し、問題を解決することを目的としている。ローラン双直交多項式と直交ローラン多項式がローラン-ヤコビ(Laurent-Jacobi)行列と呼ばれるジグザグ構造をもつ5重対角行列の固有値問題に関連づくことを示している。ローラン双直交多項式の満たす漸化式は離散相対論戸田方程式とも呼ばれており、離散相対論戸田方程式を用いてローラン-ヤコビ行列の逆固有値問題の解法の定式化に成功している。さらに、作成されるローラン-ヤコビ行列が、すべての小行列式が非負である全非負(totally nonnegative, TN)行列となる条件についても明らかにした。 2023年度は、直交多項式理論の文献の調査により、本研究が対象としている工学的応用の周辺分野についての対応を検討するとともに、文献収集と調査を行った。また、行列理論分野やオペレーションズリサーチ分野に現れる一対比較行列(pairwise comparison matrix)の固有値問題について、先行研究に基づきスポーツデータを利用したデータ解析を行い、研究会で成果報告を行った。データ解析への応用については、引き続き調査を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究課題の進捗については、文献の調査が進んだものの、解法の開発には至らなかった。一方、文献調査を進める上でデータ解析への応用先について新たな発見があり、研究方法に改善の余地はあるものの成果が得られた。また、これまでの提案手法について、研究課題として挙げていた分野以外の新たな工学的応用についても検討を進めている。研究課題以外の点で進展が見られたため、全体としては「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
逆固有値問題の解法の初期条件について、関連する離散可積分系や直交多項式に関する文献の調査がある程度進んだため、既に得られている解法と比較し理解を深める。さらに、数式処理ソフトを援用して具体例や数値例を観察することでも問題解決の糸口を探る。また、2023年度に検討を進めた新たな応用先についても引き続き調査を進める。
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