Project/Area Number |
21K13970
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 16010:Astronomy-related
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Research Institution | Kanazawa University (2023) Institute of Physical and Chemical Research (2021-2022) |
Principal Investigator |
木邑 真理子 金沢大学, 先端宇宙理工学研究センター, 助教 (40879699)
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Project Period (FY) |
2022-02-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | ブラックホール連星 / 多波長観測 / 高速観測 / 矮新星 / 降着円盤 / ブラックホール / 時間領域天文学 / 突発天体 / コンパクト天体 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、X線新星や矮新星のアウトバースト中に多波長域で突発的に発生する秒スケールの光度変動の起源を解明するため、世界一の高時間分解能を誇る可視光高速カメラTomo-e GozenとTriCCS、全天X線監視装置MAXI、軟X線帯域の大有効面積を誇るNICER望遠鏡を連携させ、多波長同時高速観測を行う。集めたデータを解析し、理論モデルの予想と比較することで、秒スケールの光度変動を生み出す降着円盤の不安定性を特定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、ガンマ線バーストとブラックホール連星のアウトバーストについて、せいめい望遠鏡TriCCSを用いた自動測光観測を整備するため、岡山観測所に出張し、複数の天体の自動測光やタイリング観測に挑戦した。これは、金沢大学が開発・運用を行うKOYOH衛星で発見される突発天体のフォローアップ観測を行うための下準備となった。 また、せいめい望遠鏡TriCCSと木曽観測所Tomo-e Gozenを用いて、既存の衛星で発見されたブラックホール連星の可視光高速測光・分光観測に成功した。一部、X線望遠鏡NICERとの同時観測にも成功した。データのダウンロードが完了し、今後解析予定である。 数TBに渡る膨大な量の観測データを解析・保管するため、HDDとPCを購入した。 Tomo-e Gozenを用いて前年度までに観測した矮新星GK Perとブラックホール連星MAXI J1820+070について、一通りのdata reductionと解析を終え、X線観測データと合わせて多波長データ解析を行った。GK Perについて、X線の同時観測データと比較した結果、アウトバースト終了時にはX線照射の効果が弱かった事を突き止めた。これは、降着円盤からの放射が他の成分からの放射に比べて弱くなっていることを示唆していると考えられる。MAXI J1820+070については、X線のフレアよりも可視光のフレアの方が継続時間が短く、振幅が小さいことを発見した。可視光放射の起源として、ブラックホール近傍の高温ガスでのシンクロトロン放射が考えられる。これらの成果を国内学会で発表した。また、解析結果を論文にまとめ、現在投稿準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
突発天体の観測データを定期的に取得・解析し、論文化を進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、執筆中の論文を投稿し、査読プロセスを通過する。また、2025年度に研究再開後、2023年度に取得したデータをスムーズに解析できるよう、PCのセットアップなどの下準備を行う。
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