Project/Area Number |
21K13972
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 16010:Astronomy-related
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
大場 崇義 国立天文台, SOLAR-Cプロジェクト, 特任研究員 (10824443)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 太陽 / 対流 / 磁場 / 光球 / 彩層 / 偏光分光 / 気球 / 磁気流体波 |
Outline of Research at the Start |
太陽表面から上空大気である彩層へのエネルギー変換過程を捉えることは, 太陽物理学の主要課題の一つである. 本研究課題では, 2022年度に飛翔する国際大気球太陽観測実験SUNRISE-3に搭載する近赤外線偏光分光装置が取得する高精度な速度場・磁場測定を用いる. これまで得られることが困難であった光球における磁気流体波の駆動過程から彩層大気におけるエネルギー開放までの一連の過程を捉えることを目指したものである.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画の目的は、「太陽表面大気(光球)における対流運動による磁束管へのエネルギー注入」および「上層高温大気(彩層)におけるエネルギー散逸」までの一連のエネルギー変換過程を同定することである。課題となるのは、光球上部に位置する彩層の物理量を診断することである。彩層における磁気流体現象はダイナミックである一方で微弱な偏光信号しか伴わず、その診断はこれまで困難であった。そこで鍵となるのが、「国際共同大気球実験SUNRISE-3」による近赤外線偏光分光観測である。本実験は、世界で初めて飛翔体装置による光球・彩層の同時偏光分光観測を行う。 研究代表者が開発を進めていたスキャンミラー機構は近赤外線偏光分光装置(SCIP)に搭載されるものであり、偏光スペクトル情報を2次元空間にわたって取得するために必須となる機器である。当該年度は、SUNRISE-3がフライトする年度であった。そこで、飛翔時と同様のコンフィギュレーションにおいてスキャンミラー機構の動作試験を実施し、問題なく所定の機能・性能を有していることを実証した。開発における一連の試験結果については、国際査読論文として成果をまとめており、既に受理・出版されている。 並行して、光球における水平速度場の空間構造および光球上空において生じている温度変動現象との関連性を調べている。太陽観測衛星「ひので」の分光スペクトルデータを用いて解析した結果、対流の圧縮運動に応答してガスが温度上昇することを明確に捉えることができた。当該年度において、国際学会にて成果発表を行うことで有意義な議論を交わすことができた。議論内容を反映し、国際査読論文を現在作成しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国際共同大気球実験SUNRISE-3の実現に向け、研究代表者が開発を進めてきたスキャンミラー機構の機能試験を実施することで所定の性能・動作機能を保有していることを実証できており、成果を国際査読論文としてまとめることができた。一方で当該年度は、SUNRISE-3が取得する彩層・光球の偏光分光観測データの解析に取り掛かる予定であった。2022年7月にフライトは実現したものの、望遠鏡可動部に不具合があったことでサイエンスデータを取得することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
サイエンスデータの取得はできなかったものの、観測装置については無事に回収できている。その後に実施した動作試験においてクリティカルとなるような問題は発見されておらず、スキャンミラー機構の性能はフライト前から変化していない。今後、2024年の打ち上げを目指し、再飛翔に向けた準備や試験を進めていく。並行して、太陽観測衛星「ひので」を用い、光球における水平流が磁束管に与える作用に関する解析を進める。
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