Project/Area Number |
21K13997
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 17020:Atmospheric and hydrospheric sciences-related
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
木戸 晶一郎 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 付加価値情報創生部門(アプリケーションラボ), 研究員 (40878394)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 塩分変動 / 西岸境界流 / 海面塩分変動 / 高解像度海洋モデル / 海洋塩分変動 / 中緯度海洋 / 海洋塩分 |
Outline of Research at the Start |
黒潮・メキシコ湾流をはじめとする中緯度西岸境界流域は, 亜熱帯・亜寒帯由来の性質が異なる複数の水塊が互いに影響を及ぼし合う海域であり, 複雑な時空間変動を有する。これらの海域の変動は, 南北方向の熱・物質等の輸送において重要な役割を果たし,気候や海洋生態系・水産業など幅広い方面に大きな影響を及ぼす。本課題では, こうした海域において海洋塩分が果たす役割に着目し, その実態を明らかにすることを目指す。具体的には, 観測データおよび海洋大循環モデルの解析を通じて, 中緯度海洋において塩分がどのようなメカニズムで変動し, 海洋循環や水温変動とどう関連しているかについて明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、中緯度域の塩分の季節変動に関する研究を進め、その成果をまとめた主著論文が改訂後、Progress in Oceanography誌に受理された。この研究では、中緯度地域における海洋塩分の季節変動を詳細に解析し、様々な観測・再解析データを組み合わせることで、塩分の季節変化の位相の違いに関する新たな知見を得た。具体的には、複数の観測データセットと再解析データを用いて、季節ごとに異なる塩分変動パターンを詳細に解析し、これまで不明だった東西方向の位相のずれの原因を明らかにした。 また、全球域の塩分変動に関する共著論文もGeophysical Research Letters誌に受理された。この研究では、広範な多地点観測データを用いて、異なる海洋域間での塩分移動メカニズムを解明し、各種気候変動モードとの関連性を明らかにした。特に、エルニーニョやラニーニャ現象などの気候変動モードが全球の塩分分布に与える影響を詳細に解析し、それぞれの現象がどのように海洋塩分の移動を促進するかを示した。これにより、気候変動が西岸境界流を含む全球海洋の塩分動態に及ぼす影響についての理解が深まった。 さらに、日本南岸における塩分変動の調査にも取り組み、特に黒潮に沿った塩分の伝播メカニズムを明らかにするために粒子追跡手法を用いた。この手法により、黒潮の流路に沿った塩分の動きやその変動を詳細に調査することが可能となり、黒潮の変動が日本南岸の塩分変動に与える具体的な影響を解明した。また、高解像度海洋モデルとデータ同化システムを新たに開発することで、日本近海の海洋変動の再現にも取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
まず, 投稿していた中緯度域の塩分の季節変動に関する主著論文が改訂を経てProgress in Oceanography誌に受理され、計画通りの成果を達成した。さらに, この研究の知見をもとに取り組んだ, 全球域の塩分変動に関する共著論文もGeophysical Research Letters誌に掲載された。その他, 日本南岸の塩分変動に関する調査では、黒潮に沿った塩分の伝播メカニズムを解明するための粒子追跡手法を用いた解析が順調に進んでいる他, 日本近海モデリングのテスト計算も順調に進行していることから, 本研究は概ね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、現在までに得られた成果を取りまとめて論文化することを目指す。特に, 日本南岸の塩分変動について, データの不確実性なども考慮しながら, 得られた知見の妥当性をさらに検証していく。また, 現在取り組んでいる高解像度の数値モデルを用いたシミュレーションを本格的に実施・解析することで, 西岸境界流域である黒潮周辺の塩分変動のメカニズムを詳細に調査していきたいと考えている。これらの取り組みを通じて, 西岸境界流域において塩分が果たす役割についてさらに理解を深めていくことを目指す。
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