Project/Area Number |
21K14101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 20010:Mechanics and mechatronics-related
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
北山 文矢 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 講師 (50774197)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 磁気式波動歯車 / 変形形状測定 / 機構構造解析 / 磁場解析 / アクチュエータ / 機構・構造解析 / 波動歯車 / モータ / 脚支援機器 |
Outline of Research at the Start |
下肢障碍者への支援技術として、アクチュエータによって姿勢維持や歩行補助を行う脚支援機器の開発が進んでいる。しかし、着脱や装着維持の際に生じる重量の大きな機器の取り扱いが患者と介助者にとって負担になる。麻痺脚の補助には大きなトルクを必要とするため、アクチュエータとしてモータと波動歯車の組み合わせが広く利用されているが、部品点数が多いため重量は大きい。申請者は波動歯車とモータの一体化によるアクチュエータおよび脚支援機器全体の重量減を目指す。 本研究では、電磁場・構造解析による特性評価・実機検証を実施する。それから、提案技術を用いた脚支援機器を開発し、ユーザビリティ改善効果を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では軽量な脚支援機器の実現を目的とし,軽量な磁気式波動歯車とブラシレスモータを組み合わせたアクチュエータを開発している。磁気式波動歯車は,軽量な磁石,ヨークから成る磁気式ウェーブジェネレータ(磁気式W/G,入力軸),弾性体外歯車であるフレクススプライン(F/S,出力軸),剛体内歯車であるサーキュラスプライン(C/S,固定軸)から構成される。昨年度までに,4極磁石モデル,16極磁石モデルの2種の磁気式波動歯車を提案した。それから,F/Sの変形形状を考慮した磁気式波動歯車の解析法を構築した。4極磁石モデルの最大伝達トルクは解析で3.3Nm,実測で3.2Nmであり,16極磁石モデルの最大伝達トルクは解析で5.4Nm,実測で4.7Nmであった。これらの最大伝達トルクは脚支援機器用途としては不十分であると判断し,磁気式波動歯車の改良を今後の課題として挙げていた。 本年度は,F/Sの変形形状と最大伝達トルクの関係性を調査し,16極磁石幅拡大モデルを提案した。F/Sの周辺に5台のレーザ変形を配置し,F/Sの変形形状を測定した。F/Sは原則楕円状に変形していた。楕円変形形状の長軸の傾きと磁気式W/Gの回転角の角度差が大きくなるときに伝達トルクは上昇し,同時に変形形状は楕円から真円に近づいた。一定の角度差を超えると,伝達トルクが最大を迎え,その後急激に低下した。この際,F/Sと磁気式W/Gの磁気的結合が外れ,変形形状は真円となった。磁石幅40mmの16極磁石を有する磁気式波動歯車(16極磁石幅拡大モデル)を提案した。最大伝達トルクは解析では20Nm以上・実測では8Nmであった。このように,磁気式波動歯車のトルク伝達過程を解明し,最大伝達トルクを大幅に向上させた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
磁気式波動歯車の最大伝達トルクを実測上で8Nm,解析上で20Nm以上まで向上させた。解析上では脚支援機器に適用可能な伝達トルクが得られたものの,実測上の伝達トルクは未だ不十分である。このため,磁気式波動歯車は未だ脚支援機器に適用されていない。一方で,脚支援機器適用のための部品・モータの手配は完了している。 当初の計画では,2023年度の段階でアクチュエータを脚支援機器に適用するものとしていたため,計画よりやや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,磁気式波動歯車の最大伝達トルク向上のための磁石追加,磁気式波動歯車・モータの脚支援機器への実装を行う。 これまで開発してきた磁気式波動歯車では,F/Sの内側に磁石を配置する構成でF/Sの短軸側に磁力を発生させ,F/Sを変形させていた。次年度は,F/Sの外側等にも磁石を配置し,磁力発生範囲を拡大し,最大伝達トルク向上を図る。 磁気式波動歯車とモータを脚支援機器に組み込み,脚支援機器装着時の被験者の歩行挙動を実験にて評価する。磁気式波動歯車の伝達トルクが実測で十分に得られない場合には,Multi Body Dynamicasを用いて脚支援機器装着時の歩行挙動を解析上で評価する。
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