高効率なデータ収集法に基づくデータベース駆動型システムの構築
Project/Area Number |
21K14186
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 21040:Control and system engineering-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
木下 拓矢 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (80825323)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | データ駆動型制御 / オフラインデータ生成 / 制御性能劣化早期検出 / データベース駆動型制御 / データ生成 / 異常診断 |
Outline of Research at the Start |
一般的に大量のデータを取得することができれば,所望の制御性能を実現する制御系の設計は容易であり,その一つとして,非線形システムに対して有効な「データベース駆動型制御法」が提案されている。しかしながら,大量のデータを取得するためには,様々な条件でのシステムの運用が必要となり,さらにそれに関わる人的コストが生じる。そこで,本研究では,一組の操業データからオフラインで仮想的にデータを生成し,それを非線形システムへ拡張することで,より実用に耐えうるデータベース駆動型制御系を構築することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
内閣府はAI技術のさらなる革新のため,ムーンショット型研究開発制度を提唱し,「自ら学習・行動し人と共生するロボットの実現」を掲げている。しかし,既存の技術では,教師データが存在しない未知領域では,AI技術の精度は保証されないため,未知領域におけるAI技術の限界を打破することが急務な状況にある。一方,制御工学の分野においても,同様の課題が指摘されている。制御系設計法については,これまで多数研究されているが,未知環境下では良好な制御性能を得ることが難しい。しかし,良好な制御結果を得るための初期データ取得のためには,様々な条件でのシステム運用が望ましいが,一方で,それに関わる人的コストが生じる。したがって,いかに初期データを「大量に」かつ「容易に」取得するかが,今後のAI技術発展の鍵となる。これが実現できれば,「データ収集・制御性能向上」という観点で大きなブレークスルーを起こすことが期待できる。 2021年度は,オフラインでデータを生成する際に課題となる,未知外乱の推定方法についても研究を進め,数値シミュレーションからその有効性を検証した。2022年度は,前年度に提案した手法の有効性を実機実験により検証した。具体的には磁気浮上装置を対象とし,独立成分分析を用いることで,未知外乱が含まれる場合でも良好に推定できることを確認した。このとき,システム同定が不要で,得られた閉ループデータから直接未知外乱を推定する方法を提案している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は,限られた初期データからオフラインでデータを生成することを基礎研究としており,2021年度はその基礎研究内容が論文採択された。なお,制御系設計においては,未知外乱の有無によってその制御性能が大きく変化するが,オフラインデータ生成においても,未知外乱が含まれている場合,良好にデータを生成することができない。2021年度はこの問題を解決する手法に着手し,数値シミュレーションを通して有効性を検証し,国際会議にて本成果を発表した。2022年度は,前年度提案した手法の有効性を実機実験(磁気浮上装置)を通して検証し,良好に未知外乱を推定できることを確認した。また,非線形性が強い場合にはその推定精度が劣化するという課題を明確にした。2022年度の成果は2件の学会発表を実施しており,概ね順調に研究は進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度までは線形時不変システムを中心に理論を構築し,未知外乱が含まれる場合においても既知データから未知外乱を推定できることを実機実験を通して検証した。一方,制御パラメータを調整するタイミングとしては,制御性能が劣化した場合が考えられる。産業界においては,操業条件の変更や経年劣化などによって制御性能が劣化するケースがあるが,迅速に制御性能を改善するためにも,早期にその劣化を検出する必要がある。したがって,2023年度はディープラーニングの一つであるCNN(Convolutional neural network)を用いて制御性能劣化の早期検出方法に取り組む。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)