Semiconductor device of graphitic carbon nitride film
Project/Area Number |
21K14194
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 21050:Electric and electronic materials-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
浦上 法之 信州大学, 学術研究院工学系, 助教 (80758946)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | 窒化炭素 / 層状物質 / 電界効果トランジスタ / ノーマリーオフ / ダイオード / 電界効果 / グラファイト状窒化炭素 / 半導体 / 電界効果素子 |
Outline of Research at the Start |
g-C3N4膜の結晶方位に対して異方性のあるキャリア輸送特性を利用した半導体素子の作製と設計指針を得ることを目的とし、人や自然へ調和する炭素系半導体材料の創成と発展に挑戦する。縦型電子素子としてショットキーバリアダイオードやpn接合ダイオードを作製し、静特性および動特性の評価から様々な場面での使用を想定したダイオードを実現する。横型電子素子として電界効果素子を作製する。g-C3N4膜の面内方向へ沿った電流は実験的にpA以下であるが、ゲート電圧による電流制御によりノーマリーオフスイッチ素子を実現する。またインバーター回路などの論理回路応用への展開も図る。
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Outline of Annual Research Achievements |
高度に配向制御された層状物質のグラファイト状窒化炭素(g-C3N4)薄膜は、面内方向に沿うは抵抗率は5×10^6 Ωm以上と極めて高い。ただしg-C3N4の積層方向に沿う電流は電圧印加により得られることから、結晶内にて電荷輸送は実現できている。それにも関わらず、g-C3N4の面内方向に沿った電流は極めて小さいことから、その方向の電荷輸送を制限するエネルギー状態の存在が示唆される。この面内方向に沿った電荷輸送とそれによる電流を制御可能になれば、二次元材料による電子素子の実現に加えてノーマリーオフ動作という新たな機能と価値を創出できる。前年度までに、g-C3N4薄膜をチャネル材料とした金属-絶縁体-半導体(MIS)構造により、「絶縁体-半導体の界面付近に伝導電荷をエネルギー状態の数を超えて蓄積させ、面内方向に対して自由な電荷を存在させることができ電流に寄与させることができる」ことを実証した。 本年度では、そのMIS構造に対してソース接地型の回路構成により、電解効果トランジスタ(FET)の電荷輸送制御に取り組んだ。MIS構造における絶縁体に高誘電率を有する酸化ジルコニウム(ε~14)を採用し、電荷の制御性向上を図った。この検討では、前年度までに利用していた高分子絶縁体であるポリパラキシレン(ε~3)の利用では電流が得らえれなかったが、酸化ジルコニウムを利用することにより電流を得ることができ、ON/OFF比が2桁程度のノーマリーオフ動作FETを実証できた。 g-C3N4薄膜の導電性制御も並行して検討している。一般的にn型半導体であるg-C3N4であるが、本研究では高い配向性を得るために比較的高温で薄膜を作製しているため、化学量論比が理想からC過剰になってしまいp型半導体となる。作製時の雰囲気を純粋窒素から30%以下の酸素を混入することにより、n型半導体に変化させることを発見できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
g-C3N4の面内方向に沿う特異な電荷輸送を利用し、MIS構造によるFET動作を実証することができた。また相補型素子による論理回路の実証を目指すうえでp及びn型半導体を作製する必要があったが、導電性制御の手法を確立しつつある。以上から、おおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
面内方向に沿う電流のON/OFF比をさらに増加させるために、g-C3N4チャネルの膜厚依存性を検証する。その後、相補型素子による論理回路を実証し、材料性質を利用した新たな原理によるノーマリーオフ動作FETの創製を目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(32 results)