土木・建設現場の無人化のための複数建機の協調による遠隔作業システム
Project/Area Number |
21K14225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 22010:Civil engineering material, execution and construction management-related
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤井 浩光 千葉工業大学, 先進工学部, 准教授 (30781215)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 建機の知能化 / 環境センシング / 複数建機の協調作業 / 現場の可視化 / 建機による協調作業 / 建設ロボット / 無人建機 / 遠隔作業システム |
Outline of Research at the Start |
本課題「土木・建設現場の無人化のための複数建機の協調による遠隔作業システム」では,施工現場を無人化し高効率化するためのシステム構築を目指す. 本研究課題では特に,施工現場での作業において必要不可欠となる「複数建機の協調作業」に焦点を絞り,主に 1) 複数建機の移動のための位置姿勢推定,2) 掘削作業における周囲状況の俯瞰のための全方位広域センシング,3)複数建機による協調作業(積み込み)のためのモニタリング・可視化の機能を有する統合的なシステムの構築を目指し,3年の実施期間で建設機械の実機を用いた性能検証までを行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
本課題「土木・建設現場の無人化のための複数建機の協調による遠隔作業システム」では,施工現場を無人化し高効率化するためのシステム構築を目指している.特に施工現場での作業において必要不可欠となる「複数建機の協調作業」に焦点を当て,主に 1)複数建機の移動のための位置姿勢推定,2)掘削作業における周囲状況の俯瞰のための全方位広域センシング,3)複数建機による協調作業(積み込み)のためのモニタリング・可視化の機能を有する統合的なシステムの構築を目指し,3年間の実施期間で建設機械の実機を用いた性能検証までを行う予定である.本課題では,複数建機の協調作業の具体的な例として実現場で自動化の需要の高い土砂積み込み作業を対象と定めた.
2年目である2022年度は,1)から 3)までのサブ課題について網羅的に取り組んだ.1)については,画像認識と3次元計測に基づく基礎的な手法を提案し,施工現場を想定した環境で実建機を用いた検証実験を行った.その成果は2023年6月にロボティクス・メカトロニクス講演会2023(ROBOMECH2023)で発表予定である.2)については,建機本体と作業装置に搭載した動的な計測システムを構築し実証実験を行った,プロトタイプシステムについては第40回 日本ロボット学会学術講演会(RSJ2022)で報告し,改良システムはROBOMECH2023で発表予定である.3)については,昨年度(初年度)に取り組んだダンプ荷台内の積載土砂量推定システムを発展させ実証実験を行った.最終的な成果を査読ありの国内学会である第28回ロボティクスシンポジアで発表し,日本ロボット学会誌の学術論文としても掲載が決定している.
上記の通り研究の進展ははおおむね順調であり,最終年度である2023年度は今年度までの取り組みの発展と最終検証に関する検討を進め,成果をまとめ対外的な発表を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度には昨年度から継続し,サブ課題 1)複数建機の移動のための位置姿勢推定,3)複数建機による協調作業(積み込み)のためのモニタリング・可視化の機能を有する統合的なシステムの構築に取り組み,初年度の基礎システムを発展させた.さらに未着手であった 2)掘削作業における周囲状況の俯瞰のための全方位広域センシングについての検討を開始し,プロトタイプシステムの構築と検証を行うことでアプローチの有効性の確認までを行った.
具体的には,1)において昨年度までで作業対象となるダンプトラック1台の位置姿勢手法を提案してきたが,今年度は作業主体周囲に存在する複数建機を対象とした位置姿勢推定手法へと発展させた.昨年度に構築したRGBカメラと3次元LiDARを統合したシステムを用いて,画像認識と3次元点群の統計的な形状解析から位置姿勢を推定するシステムを構築し,実機実験により有効性の検証と課題の抽出を行った.2)については,2022年度に新規に検討を開始した.作業主体となるバックホウ単体で閉じたシステムを要件と定め,キャビンと作業装置と搭載した3次元LiDARと魚眼カメラにより掘削作業中に動的にテクスチャ付き3次元点群を計測し,リアルタイムで統合することで広域を死角なく計測可能なシステムを構築した.実機実験による有効性の検証と課題抽出を複数回繰り返すことで改善を実施し,都度の速報を国内学会(RSJ2022,ROBOMECH2023予定)で発表している.3)においては,昨年度までで提案してきたダンプトラック荷台内の積載土砂量計測法を,バケット内の土砂量計測にも適用させることで移動土砂量の計測システムとして発展させ,モジュール化を行った.最終検証までを実施し,提案システムの有効性を確認した.
サブ課題ごとに対外的な発表も実施しており,2年目までの研究はおおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である2023年度は,2022年度末現在で検討を進行中であるサブ課題 1)複数建機の移動のための位置姿勢推定と,2)掘削作業における周囲状況の俯瞰のための全方位広域センシングの研究を進展させる.実機実験による最終的な検証までを行い対外的な発表として成果をまとめ,当初の計画通りに研究を実施する.具体的には以下のように推進していく予定である.
1)における複数建機の移動のための位置姿勢推定について,施工現場における作業主体である油圧ショベルの周囲には,作業対象となるダンプトラックや他の油圧ショベルなど複数の機種の建機が存在する.画像認識とその3次元形状から,それぞれの機種について正しく位置姿勢を認識する技術が必要である.最終年度は,ここまでの提案システムを現場における複数の機種に適用可能となるように拡張する.2)における掘削作業における周囲状況の俯瞰のための全方位広域センシングでは,建機を無人化する上では現場における建機周囲の状況の可視化が必須となる.最終年度では,現場の構造物や地形の変化など環境の変化をモニタリングし,精度よく可視化するシステムの構築までを行う.特に油圧ショベルの周囲を建機に搭載したセンサ群から得られる情報のみで実現する.
また特に広域を死角なく効率的に計測することが,サブ課題 1)~ 3)における共通の課題であり,そのためには最小台数を適切な位置姿勢で搭載する必要がある.複数センサの配置の基本的な方針に関しても並行して検討していく予定である.
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)