Project/Area Number |
21K14245
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 22030:Geotechnical engineering-related
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
寺本 俊太郎 摂南大学, 理工学部, 准教授 (60757425)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Keywords | 杭の周面摩擦 / 一面せん断試験 / 紫外線励起蛍光樹脂粒子 / 有限要素法 / 杭基礎 / 周面摩擦力 / 模型実験 / 有限要素解析 |
Outline of Research at the Start |
杭基礎の設計手法は,近年限界状態設計法へ移行し,特に変形照査の厳密化が進められている.しかし,杭周面の状態が杭の沈下挙動に及ぼす影響が不明瞭なため,過剰設計となる場合が多い.そこで,杭の設計における沈下量算定手法の合理化を目指し,一連の実験および数値解析を実施する.実験では,蛍光樹脂粒子による可視化技術を併用した一面せん断要素実験や載荷実験を実施し,杭周面の状態がせん断特性に及ぼす影響を把握する.数値解析では,様々な実施工条件を模擬した実大数値解析によるケーススタディを実施し,杭の施工条件が鉛直支持機構に及ぼす影響の定量評価を行う.さいごに,杭の設計における沈下量算定手法の合理化を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
【A1】21・22年度は,一連の一面せん断要素実験を実施し,実験パラメータが2要素間の境界面におけるせん断特性に及ぼす影響を把握し,定式化に成功した.23年度は,土粒子の種類および粒径分布を変えた実験を実施し、それらが上記せん断特性に及ぼす影響を確認した.24年度には,傾向樹脂粒子を用いた可視化実験を実施,せん断時の粒子の挙動を確認する. 【B1】21・22年度には,円形の供試体に対する詳細な円形メッシュによる再解析を実施した. 【A2】21・22年度の回転載荷模型実験において,杭周面の応力比(τ/σn)が過大となる問題が発生していた.23年度にその原因について探るために実験条件を試行錯誤的に変えたところ,土槽側面に設置した土圧計が土槽から突出することにより,計測応力が大きく減少していたと判明した.24年度には,土圧計の完全埋め込み条件における実験を実施し,真の拘束圧を用いた応力比を基にせん断特性を評価する. 【B2】22年度には,回転載荷模型実験の3D弾塑性FEM再現結果を実施した.24年度の改良した【A2】実験および【A1】の可視化実験の結果を踏まえて,再解析を行う. 21~23年度の成果により,部材境界のせん断特性を把握する実験手法が確立され,また地盤構造物の数値解析で問題となる地盤-構造物の不連続面の表現方法が明確化された.24年度の研究で,杭周面が粗いアースドリル工法等の条件下における解析的再現も達成できれば,実験・載荷試験結果の事前予測や,増し杭された群杭といった複雑な設計・施工条件における評価等の,幅広い活用が期待される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
【A1】の紫外線励起蛍光樹脂粒子を用いた一面せん断要素実験の可視化については,主にコロナ禍の半導体不足のためロードセルを入手できないことから,23年度においても一部の装置が完成に至らなかったが,24年7月頃までには完成する見込みである.その代わりに,粒子破砕が想定される真砂土における実験や,粒径幅を変化させた実験を実施し,せん断特性のより汎用的な定式化を目指した. 21・22年度で予想された【A2】の回転載荷模型実験における応力比が過大となる問題について,23年度に原因究明ができたので,24年度には完了を見込んでいる. 【A】や【B】が完了していないため,以降の【C】や【D】については未着手である. 以上より,研究計画全体の進捗を評価すると,やや遅れていると判断できる.
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Strategy for Future Research Activity |
【A1】で未実施であった紫外線励起蛍光樹脂粒子を用いた一面せん断要素実験の可視化について取り組む.その結果を踏まえて,【B1】の数値解析における条件の見直しも行う.それらの結果と【B2】の結果を踏まえて,【A2】回転載荷模型実験の実験手法を見直し,再実験を実施する. 【C】杭の施工条件が鉛直支持機構に及ぼす影響の定量評価を目的として,ここまでの結果を用いた杭―地盤全体系の数値解析を実施する.その結果より,周面摩擦力度分布,杭先端と杭周面の荷重分担機構について評価し,【D】杭の設計における沈下量算定手法の合理化を目指す.
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)