Project/Area Number |
21K14295
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 23010:Building structures and materials-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山田 宮土理 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (20732192)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2025: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 土蔵 / 左官 / 戸前 / 開口部 / 工事記録 / 骨組 / 下地 / 施工方法 / 仕上がり寸法 |
Outline of Research at the Start |
土蔵の出入口(戸前)や開口部の周辺には、見栄えを意識した段々状のかみ合わせや装飾など、難易度の高い左官技術が用いられている。本研究は、これらの優れた左官技術を読み解き、保存・継承につなげることを目的とする。実建物の仕上がり寸法の実測や、解体予定の土蔵に対する解体調査を実施し、仕上がり寸法の墨出し方法、骨組・下地の組み方、塗り層の構成、使用材料の性質を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、多くの優れた左官技術の盛り込まれた土蔵の開口部(出入口、窓)の観音扉に着目し、その左官施工法の解明・保存を目的としている。本年度行った内容は主として以下の三点である。 ①同じ観音扉でも多様な形状寸法が各地に存在することから、各地の土蔵の仕上がり寸法を測定している。本年度は主として関東地方の土蔵について実測調査を行った。これまで実測してきた土蔵は、観音扉の段々状のかみ合わせ(掛子)の段数が4段の場合が多かったが、本年度は3段のケースについて実測値を得ることができた。 ②次に、開口部の支持方法や左官施工法を明らかにするため、解体予定の土蔵を対象として解体しながら骨組み・下地の構成および左官施工法を確認する調査を実施した。一般に、観音扉を支える金物(肘鉄)は開口部を支持する実柱を貫くが、調査を行った土蔵では、実柱のみならず土蔵本体の柱まで貫通しており、重厚な扉を支える貴重な例を記録することができた。 ③さらに、昨年度より開始した、熟練の左官職人による土蔵の出入口の新築工事の工事記録を継続した。昨年度は骨組・下地の組立ておよび下塗りまで実施済みであり、本年度はその後のむら直し塗りまでの工程について、使用材料や施工方法の詳細を把握することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
仕上がり寸法の実測、解体調査による骨組・下地の実測、ならびに実施工の工事記録を同時並行で進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度以降も、予定通り、各地の土蔵の実測ならびに工事記録の継続を実施する。
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