Project/Area Number |
21K14356
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 24020:Marine engineering-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
李 僑 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (40832340)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 波力発電 / 浮体形状 / 浮体配置 / 発電効率 |
Outline of Research at the Start |
波力発電の発電効率において、波エネルギーを吸収しやすい「浮体形状」、「複数浮体の配置」による波エネルギーの2次吸収、これらにマッチングする「制御」、この3要素をトータルで考える必要がある。本研究では、ユニークな「浮体形状」と「浮体配置」を提案し、水槽実験と数値計算によって運動性能を検証する。また、このユニークな浮体と「制御装置」を連動させて発電システムを力学的に再現し、波の吸収率と発電性能を検討する。さらに、本提案装置の応用例として、係留レスの波力発電装置を考える。これにより、洋上設置に手間とコストがかかる係留・送電システムが必要なくなり、波力発電の新たな使い道が見つかる可能性がある。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、波力発電装置の浮体形状、配置と制御、この3要素をそれぞれ検討できるような波力発電の模型を製作し、水槽実験によって波浪発電装置の波浪応答特性と発電性能を明らかにすることである。令和4年度は、波力発電実験模型を改良し、造波機付き小型水槽(長さ7m、幅1m、水深0.3m)において、様々な波浪条件において実験を行った。波力発電実験模型の改良点として、まずフロート形状は前年度の円柱から中空円柱にした。また、ラック&ピニオン機構による制御システムをフロートに取り付けた。水槽実験では、フロートの上部に設置した加速度センサーで加速度を計測する同時に、水槽側面からビデオカメラで運動を計測した。今回の計測結果より、フロートが中空円柱にしたことで、波に追従して中心にあるスパー軸を沿ってスムーズに上下動することが確認した。また、ラック&ピニオン機構につながるモーターの電圧を調整することによって、フロートの振幅が制御することが確認した。さらに、複数浮体の配置を検討するために、模型と水槽の側面との距離を変化させて、側面から反射波による影響も調査した。特定の距離になる場合、フロートの運動が増加する現象が見られた。これは、フロートの運動によって生じたradiation waveが水槽側面に反射され、入射波としてフロートに影響し、波のエネルギーを2次回収していたためである。本実験によって、周りに設置したモノによって、散乱した波エネルギーの2次回収に関して基礎的な知見が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和4年度は、複数の波力発電模型を設置し、波浪中の加速度や運動を計測する実験を行う予定であった。しかし、フロート模型の製作に使うアクリル板が新型コロナウイルスにより、高い需要と素材の供給不足が生じ、複数機の製作を断念し、1機での実験に切り替えた。造波機付き小型水槽において基礎的な知見が得られたが、浮体の干渉影響を正確的に検討するためには複数の波力発電模型を用いた実験が不可欠であり、令和5年度に実施することとなった。そのため、研究の進捗状況はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
複数の波力発電模型を設置し、波浪中で加速度や運動の計測実験を実施する。すでに製作した模型をモデルに追加製作を行う。また、造波機つき小型水槽(長さ7m、幅1m)のスペースが限られているため、海洋工学水槽(長さ50m、幅10m)で、3機の波力模型を設置し、波浪を与えて運動や加速度の計測実験を行う。本水槽模型実験で得られた結果を、令和4年度に小型水槽で行った実験の結果と比較し、浮体間の干渉影響を把握する。さらに、フロート形状と波エネルギー吸収効率の関係を明らかにするために、フロートの形状をいくつ変化させて、この形状変化に伴う運動の変化を実験的に検討する。
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