摂動レベルと後悔の度合いを考慮した組合せ最適化問題に対するロバスト最適化
Project/Area Number |
21K14367
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 25010:Social systems engineering-related
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
呉 偉 静岡大学, 工学部, 助教 (90804815)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | ロバスト最適化 / 組合せ最適化 / オンライン最適化 / コア選択法 / 列生成法 / 反復双対置換法 / 最大後悔最小化 / 発見的解法 / 後悔の度合い最小化 / 摂動レベル |
Outline of Research at the Start |
現実社会の重要な意思決定の多くが組合せ最適化問題として扱うことができる.組合せ最適化では,入力データが確定のものであるという前提でアルゴリズム設計されることが一般的である.しかし,現実問題においては,多くの場合,入力データには誤差や不確かさが内在している. 不確定要素が内在する組合せ最適化問題に対して十分な履歴データがなくても,最悪な状況に影響されにくい解を得る新たなロバスト最適化手法を提案する.解の評価基準と入力パラメータの不確定空間に着目し,現実に近い不確定モデルを設計する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
前年度は,ロバスト巡回セールスマン問題に対して新たな手法としてコア選択法を提案し,既存手法より良い結果を得ました.今年度は,昨年度提案したコア選択法の拡張に成功し,最大後悔最小化基準の全ての0-1整数計画問題に適用できることを示しました.また,一般化割当問題などの一部の特殊ケースに対して,全ての既存手法より優れた解を得ることができました.
さらに,物流における重要な製品郵送問題を対象として,将来の需要がわからない場合のオンライン問題を考えました.製品郵送問題は,時間軸と,それぞれ重量,発行日,納期を持つ製品の集合が与えられたとき,総郵送コストを最小化するように,固定された発送元-発送先のペア間で製品郵送計画を求める問題です.オンライン製品郵送問題は,オンライン制約を持つ問題であり,将来の需要を知らずに毎日の意思決定をする必要があります.オンライン製品郵送問題に対して,反復的余剰削減や発見的列生成などのアイデアを取り入れ,6つの異なる基準を持つ列生成法に基づくアルゴリズムを提案しました.計算実験では,各基準の下で15種類のオンラインアルゴリズムをテストしました.3つの異なる問題例セットに対する計算の結果,6つの基準のうちの1つである 「残容コストによる後悔 」を用いた提案アルゴリズムの1種類が,テストされた全ての問題例に対して最適値から平均3.4%しか離れない良い解を得ることができました.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究期間の前半では,最大後悔最小化基準の0-1整数計画問題に適用できる汎用解法,反復双対置換法,を提案し,既存手法である分枝カット法とBenders分解法より優れたことを確認しました.今年度では,新たな手法であるコア選択法を考案し,その汎用性を示した上,巡回セールスマン問題と一般化割当問題に対しては,分枝カット法,Benders分解法と反復双対置換法よりも良い性能を持つことが実験によりわかりました. また,摂動レベルを考慮した不確定集合の下で,単一機械スケジューリング問題の一般化であるバッチスケジューリング問題について,各スケジューリング評価基準に対する問題複雑度と,問題がNP困難でない場合の多項式時間アルゴリズムを与えました. さらに,計画では予定されていなかった将来の需要がわからない場合のオンライン製品郵送問題に対して,効率的なオンラインアルゴリズムを設計することができる.
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度までの目標は,予定通りできたため,2024年度には,2021-2023年度で得られた成果を整理し,国際会議や学術誌で発表したいと考えています.また,研究成果をpythonパッケージやフリーアプリケーションとして社会に公開していきたいと考えています.
|
Report
(3 results)
Research Products
(36 results)