Project/Area Number |
21K14447
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 26060:Metals production and resources production-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡邉 学 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (50880283)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | HAXPES / 電磁浮遊法 / 静電浮遊法 / 規則―不規則変態 / 光電子分光 / 熱物性値 |
Outline of Research at the Start |
本研究は規則ー不規則変態を生じる溶融2元型合金の過剰体積と熱力学関数の相関性について調査する。本測定対象は、貴金属と3d遷移金属の組み合わせであり、これらの系では、過剰体積は正の値を示す一方、原子間相互作用を反映する熱力学関数は負の値を示す。このような傾向は、従来の溶液論では説明することができず、原因を解明することは非常に興味深い。本研究は主に、高輝度放射光施設SPring-8にて溶融金属の光電子分光測定を行い、電子状態を明らかにし、電子状態の溶融金属の影響について調査することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、規則―不規則変態が生じる合金系の溶融金属の熱物性、熱力学関数の相関性について、電子状態の観点から明らかにすることが目的である。 我々の研究グループでは混合のエンタルピーに変わり過剰ギブズエネルギーを用いた相関性を用いた新たな金属溶液論を提唱した。しかし、これらの合金系では、遷移金属内の3d電子数が増加するとともに、過剰体積は増加し、過剰ギブズエネルギーが減少するという従来では考えられない相関性が生じている。そこで本研究では、溶融金属の電子状態から、この相関性の原因を明らかにする。本年は、高輝度放射光施設SPring-8にて、電子衝突法により金属試料を直接加熱を行いながらin-situでの光電子分光を行うことができる手法、”高温HAXPES”の確立に成功した。本手法により、Fe-Pd合金および純Pdを1000 ℃まで加熱することができ、さらに電子状態の測定も問題なく行うことができた。具体的には、Fe0.25Pd0.75合金およびPdの測定を行い、磁性の変化に伴う電子状態変化を測定することができた。このほか、試料を高温状態から急冷し不規則相試料を作成し、規則相、不規則相および磁性の変化に伴う、電子状態の変化についてHAXPES測定を行い、これについては、オープンアクセスにて論文(Acta Materialia, 267(2024)119718)として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
高温HAXPESの手法確立に成功したことにより、金属材料であれば1000℃程度まで加熱しながらin-situでの光電子分光が可能となった。本年では、Fe0.25Pd0.75合金およびPdの測定を行い、磁性の変化に伴う電子状態変化を測定することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、電子衝突法による加熱の入熱量を増やすことで、さらなる高温化を目指す。また、固体だけでなく、最終的には液体状態まで光電子分光測定を可能としたい。
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