Project/Area Number |
21K14474
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 27040:Biofunction and bioprocess engineering-related
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Research Institution | Kobe University (2022-2023) Institute of Physical and Chemical Research (2021) |
Principal Investigator |
森 裕太郎 神戸大学, 工学研究科, 助教 (50758539)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | タンパク質工学 / インシリコシミュレーション / 合理的設計 / 酵素変異体 / 酵素工学 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、同じ酵素番号で分類される複数の異種由来酵素およびその変異体を用いて酵素反応速度パラメーターの算出を行い、分子動力学シミュレーションと比較することで、酵素活性と基質取り込み速度との相関関係について情報の蓄積を行う。これらを基に、酵素の基質取り込み経路おいて反応速度に有利となる要素を抽出し、必要とする酵素活性を満たす酵素多重変異体を設計するためのルール構築を行うことを目的とする。 ⅰ) 複数の鋳型酵素による酵素の反応速度パラメーターの算出 ⅱ) 分子動力学シミュレーションとの比較から反応速度に関わる要素の抽出 ⅲ) 蓄積した情報から設計した酵素変異体について酵素速度特性の検討
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、持続可能な環境調和型社会の実現に向けて、目的化合物の生産量を向上させることを目的として、高活性な酵素変異体を合理的に開発するための設計戦略の確立を目指す。具体的には、フェニルアラニン脱アンモニア酵素(PAL)を鋳型酵素として活性測定を行い、分子動力学シミュレーションとの比較から酵素反応速度に関わる要素の抽出とそれに基づいた高活性な変異体設計のためのルール構築を行う。特に現在、酵素と基質の間の親和力を基準として酵素反応速度パラメーターKmを向上させるような研究例は多く行われているものの、反応速度Vmaxについて基準とできる計算値・指標が存在していない。そこで本研究ではVmaxを向上させうる酵素変異体の設計指針を確立させる。
各PAL変異体における基質分子が取り込みから活性中心へ移動するのに必要な時間の計算値をin silicoデータ、PALの酵素活性中心を除いた部分に変異を導入した酵素変異体群の活性データをin vivoデータとし、情報蓄積を行った。具体的にはPAL一残基変異体を100個程度新たに作成し、これを評価することで、野生型の活性と比較して5.6倍程度のVmaxを持つPAL変異体のバリエーション獲得に成功した。また本研究で用いるPALに関しては、基質の取り込みだけでなく、今後、さらなる検討をすすめ、in vivoのデータとin silicoデータの統合作業を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の進捗については大きな問題等は見られなかったため、次年度も引き続き検討を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
活性測定で使用している大腸菌株について、フェニルアラニンからケイヒ酸を生成する本系に関わる新たな知見が得られたため、そちらについての改良を行う。得られた改良株を使用しデータの収集を行うとともに、さらなる酵素変異体の開発を行う。
本研究において最大のボトルネックがin silicoでの計算過程となってしまっているため、今後のさらなる研究の高速化を見据え、計算の自動化・簡略化についても取り組む。
本年度においては、これらin vivoのデータとin silicoデータの統合を行い、計算予測から高いVmaxを持つ変異体を開発可能か検討を行う。
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